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ミナミ(大阪)

もっとも大阪らしい大阪のまち…ミナミ界隈をご紹介します。難波から戎橋、道頓堀、法善寺、心斎橋、アメリカ村、堀江と、ミナミの代表的なまちについて一気にご紹介!大阪ミナミ初心者は、ぜひご一読を!

執筆者:陸奥 賢

ミナミ(大阪)の歩き方!

大阪がもっとも大阪らしいまちといえばミナミ。難波や道頓堀、アメ村といった名称は全国区でも有名ですが、一体、どういうまちなのか? 大まかに4つのエリアに区分してご紹介しましょう。

・南エリア ~大阪ミナミの玄関口「難波・戎橋
・東エリア ~食い倒れのまち「道頓堀・法善寺横丁
・北エリア ~ファッションのまち「心斎橋
・西エリア ~若者のまち「アメリカ村・堀江

大阪ミナミの玄関口「難波・戎橋(えびすばし)」

ミナミの玄関口といえば「なんば駅」です。大阪市営地下鉄(梅田まで約7分)、南海電鉄(堺まで約10分、関西空港まで約40分)、近鉄電車(奈良まで約40分)、阪神電車(甲子園まで約27分・神戸三宮まで約40分)が連結しています。なんば駅からは大阪を代表する老舗百貨店高島屋やハイクラスホテルのスイスホテル南海大阪も直結しているので「大阪と堺」「大阪と奈良」といった周遊旅行の際は便利です。

なにわ名物 いちびり庵
戎橋筋商店街にある大阪みやげ専門店「いちびり庵」本店です。笑える大阪みやげを買うならココ!
このなんば駅から北に向かって伸びるのが戎橋筋商店街。元々は商売繁盛の神様・えべっさんを奉る今宮戎神社(大阪市浪速区)の参詣道で、380年以上の歴史を誇る老舗商店街です。じつは「大阪みやげ」の名店が多く、創業嘉永元年(1848)のをぐら屋の昆布、創業明治9年(1876)の大寅のかまぼこ、551蓬莱の豚まん、北極のアイスキャンデー、なにわ名物 いちびり庵のたこ焼きようかんなど、バラエティに富んだお土産処が並んでいます。玄関口=お帰り口でもあるので、お土産満載の戎橋筋商店街は押さえておきたい要所といえます。

このほかに難波・戎橋界隈のお立ち寄りスポットとしては、吉本新喜劇で有名ななんばグランド花月や、若手芸人が出演するbaseよしもと、日本で唯一のお笑い資料館ワッハ上方(大阪府立上方演芸資料館)があります。

食い倒れのまち「道頓堀・法善寺」

江崎グリコの看板
道頓堀・戎橋名物の江崎グリコの看板です。橋の上でグリコポーズをして記念撮影する観光客はあとを絶ちません
戎橋商店街を北に向かうと東西に道頓堀川が流れています。その通りに沿った商店街が道頓堀商店会で、江崎グリコの看板で有名な戎橋は道頓堀川に架かる橋です。江戸時代には近松門左衛門や竹本義太夫、坂田藤十郎らが活躍した「芝居のまち」で、その影響でエンターテイメント色の強い看板が並ぶエリアとなりました。文楽人形がルーツのくいだおれ太郎は、その代表格といえるでしょう。

かに道楽
道頓堀のランドマーク「かに道楽」の看板です。真っ赤になるまで茹で上がってますが動きます
「食い倒れのまち」として非常に有名で、高級精肉レストランのはり重、大阪うどんの老舗今井、カニの看板で有名なかに道楽、大阪お好み焼きの元祖ぼてぢゅう、白ワインが隠し味の巨大たこ焼き道頓堀くくる、芸能人・タレント御用達で有名なラーメン専門店神座(かむくら)などグルメ名店が目白押しです。

法善寺横丁
石畳に赤提灯が美しい法善寺横丁。大阪ミナミの情緒を今に伝えます
道頓堀商店会より少し南に位置するのが法善寺横丁。水掛地蔵で有名な法善寺は石畳の路地が続いて、古き良き大阪の風情を感じるエリアです。こちらでは織田作之助の小説の舞台となった明治16年(1883)創業の甘味処夫婦善哉や、明治26年(1893)創業の日本料理の正弁丹吾亭、料理研究家・上野修三氏が開業した割烹の喜川、創業昭和12年(1937)のふぐ料理屋浅草、活き伊勢海老の専門店えび家、昭和21年(1946)創業で大阪のちゃんこ料理の草分け的存在の角力茶屋、串カツ・ふらゐ専門の串の坊など、「はんなり」(上品で華やかといった意味の大阪弁)とした絶品の浪速料理が味わえます。ぜひとも道頓堀・法善寺で「食い倒れのまち」を満喫してください。

道頓堀・法善寺界隈のお立ち寄りスポットとしては、大正12年(1923)に日本初の洋式劇場として誕生して、歌舞伎、新劇、松竹新喜劇が楽しめる大阪松竹座、浮世絵摺り体験ができる上方浮世絵館があります。

ファッションのまち「心斎橋」

大丸 心斎橋店
心斎橋のランドマーク「大丸」です。重厚な百貨店はヴォーリズの設計で名建築としても知られています
道頓堀・戎橋を北に向かうと、たどり着くのが心斎橋筋商店街です。享保2年(1717)に京都で創業した呉服屋「大文字屋」が心斎橋に進出して、それが大丸に。明治に入ると天保元年(1830)創業の呉服屋「大和屋」が移転して、これがそごうとなりました。現在でも心斎橋を象徴する二大百貨店です。

江戸時代の船場(ビジネス街)の旦那衆は、道頓堀で芝居や食事を楽しんで、心斎橋では奥さんや芸舞妓さんを連れて買い物をする、というライフスタイルを楽しみました。その影響で女性向けのお店が多く、延宝元年(1673)創業で330年余の歴史を誇る香の老舗伊藤仁壽堂や、お茶の老舗宇治香園(1865年創業)や宇治園(1869年創業)、創業文政12年(1829)で、ひとくちサイズの可愛らしい箱寿司(大阪寿司)の本福寿司や、「窯だしカステラ」(心斎橋本店のみ販売)が人気のカステラ銀装(1952年創業)などがあります。

また百貨店や心斎橋界隈には、ルイ・ヴィトン、カルティエ、シャネル、ディーゼル、オメガ、ハリー・ウィンストンといった海外の一流ブランド店が集積していて、西日本最大の高級ブランド街を形成しています。「東の銀座、西の心斎橋」ともいわれ、「銀ブラ」に対抗して「心ブラ」なんて言葉もありますが、購入するよりも「ぶらぶら」とショーウィンドウをのぞいて憧れを募らせる……というまちです。

お立ち寄りスポットとしては大丸ミュージアムや、そごう劇場大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室など。宿泊施設にはハイクラスホテルホテル日航大阪があります。JALが誇る一流のホスピタリティに地下鉄心斎橋駅直結というグッドロケーションでオススメです。


若者のまち「アメリカ村・堀江」

心斎橋より西に向かうとアメリカ村(アメ村)と呼ばれるエリアに入ります。「西の原宿」とも呼ばれ、古着やビンテージなど個性的なセレクトショップが集積するエリアです。ランドマークはビッグ・ステップと、その隣の三角公園(御津公園)。週末にはライブや路上パフォーマンスが行われて、大勢の若者で賑わいます。グルメスポットとしては三角公園隣のたこ焼き屋甲賀流。網かけマヨネーズ発祥店でアメ村名物として認知されています。昭和34年(1959)創業の洋食屋ニューライトのセイロンライス(カレーとライスを炊き込んで生卵を入れたもの)も有名ですが、オススメは大正11年創業(1922)で日本で初めてオムライスを考案した北極星。上品な味わいで老舗の貫禄に溢れています。アメ村に来たなら是非とも味わって欲しい逸品です。

三角公園より西に向かうと堀江に入ります。アメ村が10代のまちとすると堀江は20代のまちで、カフェやインテリア、雑貨、ギャラリーが集積して「西の代官山」といわれます。中心地は堀江公園で、その隣がミュゼ大阪。1Fがカフェ、2Fがギャラリー、3Fがサロンバーで堀江ブームの火付け役となりました。ミュゼ大阪を南下するとオレンジストリートと呼ばれる立花通りにでます。木材家具の商店街でしたが、90年代にフリマイベントが行われると大阪の新進気鋭のデザイナーが注目。モダン家具やインテリアショップ、ファッションの街として見事に再生しました。

湊町リバープレイス
湊町リバープレイスで、八角形の建築が印象的です。夜にはライトアップされてなかなか見物です
この立花通りをさらに南下して道頓堀沿いにあるのが商業施設キャナルテラス堀江と多目的コンサート施設の湊町リバープレイスです。遊歩道が整備されてストリートパフォーマーなどが出没しますが、新人のお笑い芸人が集まって漫才の練習風景などがよく見られます。女子中高生がひやかしに見に来たりと、大阪ならではの光景が見られます。

ちなみに港町リバープレイスは地下でOCAT(大阪シティエアターミナル)とJR難波駅と連結しています。OCATは西日本最大のバスターミナルで日本各地に高速バス、リムジンバスが発着しますので、バス旅行のさいは要所として押さえておいてください。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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