公務員の夏ボーナスはいくら?
<目次>
2024年夏の公務員のボーナス平均はいくら?
2024年夏の公務員のボーナス平均支給額、ボーナス事情はどのようになっているのでしょうか?国家公務員の給与やボーナスは法律によって決められています。地方公務員のボーナスも国家公務員に準じて決まります。それぞれのボーナスの決まり方、気になる支給日についてご紹介します。2023年夏のボーナス予想は前年比9%増と大幅な増加でしたが、2024年はどうでしょうか?2024年夏・国家公務員のボーナスは65万9500円、前年比3.5%増
まずは国家公務員の前回(2023年冬)のボーナスから見てみましょう。内閣人事局の発表によると、国家公務員(管理職および非常勤を除く一般行政職)の2023年冬のボーナス(令和5年12月期の期末・勤勉手当)の平均は67万4300円。前年同期より3.4%増となり、3年連続のアップとなりました。2024年夏の国家公務員のボーナス(期末・勤勉手当)の平均支給額は65万9500円、前年比3.5%増と予想されます(※1)。給与法改正で2024年夏ボーナスは0.05カ月分引き上げられたことが影響しています。
(※1)三菱UFJリサーチ&コンサルティング「2024年夏のボーナス見通し」(2024年4月9日発表)より
国+地方公務員のボーナスは前年比3.7%増
では、地方公務員はどうでしょうか? 地方公務員も国家公務員の支給実態に合わせるところがほとんどです。公務員(国+地方)の1人当たりのボーナス平均支給額は74万5792円と、前年比3.7%増と予想されています。2023年夏は前年比増、2022年は前年比減でした。3年前の前年比減から2年連続の前年比増となりました(※2)。
(※2)みずほリサーチ&テクノロジーズ「2024年夏季ボーナス予測」(2024年4月10日発表)より
国家公務員の給与は人事院勧告にもとづく法改正により決定
国家公務員の給与やボーナスは、民間の支給実績と比較して民間準拠で決められています。というのも、公務員はストライキなどを実行する「争議権」が認められていません。その代わりに公務員と民間の給与を比較し、公務員給与を民間の水準に合わせようということです。具体的には、国家公務員の4月分の給与と、民間企業(企業規模50人以上等の条件あり)の4月分の給与と前年8月からその年7月までに支給されたボーナスを比較し、民間の基準に合わせるよう、国家公務員給与の水準を改定、俸給制度・諸手当制度の見直しを行っています。比較対象となる給与は、同じ条件(仕事の種類、役職段階、学歴、年齢等)の給与とされています。
これらの調査結果から、国家公務員の給与を民間給与に合わせるように勧告をしているのが「人事院勧告」です。この人事院勧告の結果をもとに給与法が改正されています。このような流れで、国家公務員の給与やボーナスが決まります。
令和5年人事院勧告でボーナス0.1カ月分引き上げ
令和5年8月に発表された人事院勧告の内容を見ておきましょう。民間給与平均は40万7884円。それに対して国家公務員給与は40万4015円。3869円、0.96%国家公務員の方が安い結果となりました。また、ボーナスの支給月数は、民間4.49カ月分、国家公務員4.40カ月分と0.09カ月分国家公務員のほうが低い結果となりました。これらを受けて・民間給与との較差を埋めるため、初任給及び若年層の俸給月額を引上げ
・ボーナス(期末・勤勉手当)支給月数を年間4.4カ月分から4.5カ月分と0.10カ月分引上げ
ということになりました。
2024年夏の公務員のボーナス支給日は6月28日
気になる、国家公務員の2024年夏ボーナス支給日ですが、これも法律で決められています。ボーナス(期末手当、勤勉手当)の支給は、
・基準日(夏6月1日、冬12月1日)に在職する職員に対して
(基準日前1カ月以内に退職や死亡した職員にも支給される)
・支給日は、夏6月30日、冬12月10日
(支給日が土曜の場合は前日、日曜の場合は前々日の金曜)
と記されています。
2024年の6月30日は日曜ですので、前々日の6月28日(金)が支給日となります。地方公務員もこの法律に基づいて支給されています。
公務員のボーナスは、いわば民間全業種の平均給与やボーナスを反映している存在です。2024年の夏ボーナスは、2023年の給与法改正で決定され、2022年8月から2023年7月の民間ボーナスを反映した形となっています。民間のボーナス事情は、コロナ禍からの回復基調が続いているため、公務員のボーナスもそれに連動して増加しています。2024年の民間のボーナスも好調ですので、来年の公務員のボーナスも増加しそうです。