大阪のお好み焼き・たこ焼き最強ガイド
大阪で一度は食べてみたいグルメといえば、お好み焼き・たこ焼き。基礎知識からガイドおすすめのお店まで、色々とご紹介しましょう!
お好み焼きの基礎知識
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「マヨネーズをかける」という大阪お好み焼きのスタンダードを作った「ぼてぢゅう」。道頓堀に来たならぜひ! |
大阪のお好み焼きの歴史は古く、一説では、堺の茶人・千利休が考案した「麩(ふ)の焼き」(小麦粉を水で溶いて薄く焼いて味噌を塗ったもの)がルーツといわれています。これが本当ならば大阪のお好み焼きは、400年以上の歴史を有する食文化ということになります。
明治時代にはメリケン粉(アメリカから輸入した小麦粉)で作られ、舶来の調味料のソースをつけることから「洋食焼き」と呼ばれ、昭和に入ると卵、スジ肉、海鮮などが加わりました。どんな具を入れても美味で、自分の好きな具を入れることができるので「お好み焼き」になったといわれています。
さて、それでは大阪のお好み焼きの名店をご紹介していきましょう。
お好み焼きの定番店から変わり種まで!
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お好み焼き+ハンバーガーで有名な華円の「大阪バーガー」。サイズも小ぶりで女性にも大人気です |
まず
ぼてぢゅうは押さえておきましょう。昭和21年に大阪市西成区玉出で創業。鉄板上にコテでお好み焼きを「ぼてっ」と返して「ぢゅう」と焼くのを店名にしたといわれています。それまでのお好み焼き屋は、お客が作るセルフ式が主流だったのですが、「熟練の店員が作る」というシステムを導入して、サービス向上で成功しました。また「お好み焼きにマヨネーズをかける」食べ方を考案した店でもあります。このぼてぢゅうと、創業60余年の老舗・
鶴橋風月、昭和42年に住吉で創業した
千房の3つは大阪三大お好み焼きチェーンとして知られています。
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ゆかり名物の直径30センチ・約1キロの巨大お好み焼き「大坂城」です。目玉焼きだけでも3つものってます…… |
「いつも行列ができている」という人気店も数多くあります。大阪キタ界隈でオススメしたいのが
やまもと(淀川区十三)。こちらは昭和40年頃に生まれましたが、「ねぎ焼き(ねぎたっぷりのお好み焼き)発祥店」として知られています。人気は牛スジ肉とこんにゃくが入ってレモンを絞るスジねぎ焼き。ネギのしゃっきり感とレモンのさっぱり感が絶妙な逸品です。
大阪ミナミでは
美津の(道頓堀)も有名です。創業が昭和20年の老舗ですが、こちらでオススメなのが「山芋焼」。つなぎに小麦粉を使わずに山芋だけを使用するのですが、独特の風味で、トロリ、フワリとした食感がやみつきになります。
変わり種では、
華円(中央区北久宝寺町)もあります。お好み焼き+ハンバーガーの大阪バーガーは値段も安く、お好み焼きをファーストフード感覚で食べられるとして観光客に人気です。「とりあえず、お好み焼きをお腹いっぱい食べたい!」という方には
ゆかり(北区曽根崎)の
大坂城もオススメです。直径30センチ、重量約1キロというビックリサイズのお好み焼で、我こそは!という方はぜひ挑戦を。
ねぎ焼きや山芋焼、大阪バーガー、大坂城など、大阪のお好み焼きといっても色々とバラエティに富んでいます。それぞれのお店を食べ歩いて、お好み焼きの進化をたどるというのも面白い趣向でしょう。
お好み焼きの意外な効用
お好み焼きというのは、鉄板の上でお好み焼きを作りながら、ワイワイいって食べるものです。「一緒に同じものを作って、分け合って食べる」というのは、なかなか他のグルメでは見られない光景です。カレーやラーメンを一緒に作って食べるなんてことはありえませんが、お好み焼きはそうやって食事を楽しみます。恋人同士やカップルなら親密感が増すグルメで、じつは「お好み焼き」には「好きあう男女が一緒に食べるもの」という含みもあります。友人以上・恋人未満というような関係性で悩んでいる方……ひとまずお好み焼き屋の暖簾をくぐることをオススメします。(そのさいは、あまり青海苔は使用しない方がいいでしょう。歯につきます。)