貯蓄

株と国債、純金はどう買うべきか?何がお買い得か?

今回は「日本株」「日本国債」「純金」という3つに絞って、積み立て投資をする場合を考えていきます。この場合、筆者は「国債金利」と「インフレ率」と「株式指数の益回り」の3つを参考にして、どのように資産を配分するか考えます。

中原 良太

執筆者:中原 良太

エビデンスに基づく資産活用&マネープランガイド

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インフレがきた今、何を買ったらいいの?

インフレがきた今、何を買ったらいいの?

バブル崩壊後、はじめてのインフレが来ました。2024年から新しいNISAが始まり、投資に興味を持った方も多いでしょう。

投資初心者の方は「インデックス投資」に興味がある方が多く「株式連動型の投資信託に積み立てるべきか、それとも国債の投資信託に積み立てるべきか」「それとも金投資か」で悩む方も多いようです。

判断基準は「国債金利」「インフレ率」「益回り」の3つ

今回の記事では「日本株」「日本国債」「純金」という3つに絞って、積み立て投資をする場合、どう判断すればいいかを考えてみます。

この場合、筆者は「国債金利」と「インフレ率」と「株式指数の益回り」の3つを参考にして、どのように資産を配分するか考えます。

筆者は「国債金利が一番高いなら個人向け国債を多めに買う」「インフレ率が一番高いなら純金を多めに買う」「株式指数の益回りが一番高いなら株式連動型投信を多めに買う」ことを考えます。

たとえば、個人向け国債の金利が10%、インフレ率が2%、株式指数の益回りが6%の場合を考えてみます。この場合、利回りだけでみれば個人向け国債が圧勝です。国債の信頼性が揺るがない前提であれば、多めに買いたいと思うでしょう。

ほかにも、個人向け国債の金利が0.5%、インフレ率が5%、株式指数の益回りが3%の場合を考えてみます。この場合、利回りだけで言えばインフレが一番高いです。インフレ率が高止まりする前提であれば、純金などインフレに連動しやすいものを買って、資産の目減りを防ぎたいところです。

あるいは、個人向け国債の金利が0.5%で、インフレ率が2%、株式指数の益回りが5%の場合はどうでしょう。この場合は、利回りだけなら株式指数が一番高いです。景気が減速する懸念がなく益回りが高止まりする前提であれば、株式指数に多めに投資するのが合理的に感じます。

このように、筆者は「インカムの最大化」を目指して投資先を選ぶことを心がけています。

2024年4月の時点では国債を買うくらいなら純金を買ったほうがインフレに備えられそう?

では、2024年4月の時点で、「国債金利」と「インフレ率」と「株式指数の益回り」はどのくらいなのでしょうか。

2024年2月の時点で、個人向け国債の金利は年率0.5%です。1万円分の国債を買うと、1年で50円の利子がつきます。

2024年2月の消費者物価指数は「前年同月比+2.8%」だったそうです。ここ数年、日本のインフレ率はだいたい2~3%くらいです。個人向け国債の金利よりも高く、「国債を買うくらいなら純金を買ったほうがインフレに備えられそうだ」と感じます。

また、2024年4月3日時点で、東証プライム全銘柄の株式益回り(予想)は6%弱あるようです。インフレ率と比べると、株式の益回りのほうが高い水準です。

筆者なら、これらの数字をもとに「何を、どれくらい買うか?」を考えます。株式投資の益回りが高いので、景気の先行きを楽観できるのであれば株式多めにするでしょう。あるいは、景気の先行きは暗くても、インフレ率が高止まりすると考えるなら、たぶん純金を多めに買います。

さいきん積立投資を始めたけれど「何を買えばよいか?」悩んでいる方は、「国債金利」と「インフレ率」と「株式指数の益回り」の3点を確認してみてはいかがでしょうか。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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