年金・老後のお金クリニック

遺族年金を受け取れるのは、配偶者だけですか? 子どもは受け取れないのですか?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、遺族年金の受給対象者について説明します。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

執筆者:All About 編集部

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、遺族年金の受給対象者について説明します。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:遺族年金の受給対象者は配偶者だけ? 子どもは受け取れないの

「遺族年金を受け取れるのは、配偶者だけですか? 子どもは受け取れないのですか?」(1960年7月生まれ/女性/ゆったん)
遺族年金の受給対象者とは

遺族年金の受給対象者とは

A:配偶者だけではなく子どもももらえますが、条件があります

遺族年金とは、国民年金や厚生年金に加入していた人が亡くなったときに生計を維持(同居。別居でも仕送り等をしていれば対象)されていた遺族が受け取れる年金です。配偶者だけではなく子どもももらえますが、条件があります。

そもそも遺族年金には、亡くなった人が加入していた年金制度によって、遺族基礎年金と遺族厚生年金の2種類があります。亡くなった人に厚生年金加入期間がない場合は、遺族厚生年金は受け取れません。

■遺族基礎年金の受給対象者
遺族基礎年金は、18歳になった年度の3月31日までの子ども、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子どもがいた場合に、配偶者・子どもが受け取れる年金です。

子どもがいる配偶者が、遺族基礎年金を受給している期間や、子どもに生計を同じくする父または母がいる間は、子どもには遺族基礎年金は支給されません。

■遺族厚生年金の受給対象者
遺族厚生年金は、亡くなった人(厚生年金の加入期間がある人)に生計を維持されていた遺族の中で、最も優先順位の高い人が受け取れます。遺族基礎年金が受け取れる遺族は、遺族基礎年金と遺族厚生年金をあわせて受け取れます。

遺族厚生年金の優先順位は次の通りです。優先順位が高い人が受け取ると、他の人は受け取れません。

1位:子どものいる配偶者
2位:子ども(18歳になった年度の3月31日までの子、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または:2級の状態の子)
3位:子どものいない配偶者
4位:父母
5位:孫(18歳になった年度の3月31日までの孫、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態の孫)
6位:祖父母
遺族厚生年金を受け取る人の優先順位/日本年金機構のホームページより抜粋

遺族厚生年金を受け取る人の優先順位/日本年金機構のホームページより抜粋

子どもがいる妻または子どもがいる55歳以上の夫が、遺族厚生年金を受け取っている期間は、子どもには遺族厚生年金は支給されません。

子どもがいない30歳未満の妻の遺族厚生年金の受給期間は5年間のみになります。

子どもがいない夫は、55歳以上の場合に限り60歳から遺族厚生年金を受け取れます。例外として、遺族基礎年金も受給できる場合に限り、55歳から60歳の間であっても遺族厚生年金を受給することができます。

父母または祖父母は、55歳以上の場合に限り、遺族厚生年金を60歳から受け取れます。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
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