しっかり食事を取ることは大切ですが、肥満になると病気のリスクが高くなります
太ると病気のリスクが高くなるのはなぜ?
健康のために、しっかりと食事をして、十分な栄養を取ることは大切です。しかし、体にたくさん栄養を蓄えているようにも見える「肥満」は、なぜ体に悪いのでしょうか?体に蓄える脂肪の量が増えすぎて「内臓肥満」の状態になると、内臓や血管が圧迫され、血液の流れが悪くなります。体全体に必要な栄養素をスムーズに運ぶのが難しくなり、体に蓄えきれない栄養素が、血液中に残されてしまうこともあります。これが、高血圧や糖尿病、脂質異常症を引き起こす原因のひとつになります。
また、血液中に溜まった栄養素が血管壁を傷つけてしまうと、傷ついた箇所を修復する過程で「かさぶた」ができます。これを繰り返すうちに、血管の壁が硬くなる「動脈硬化」が起こります。また、脂肪細胞から分泌される物質は血栓を作りやすい性質がありますが、できた血栓が心臓の血管で詰まってしまうと「心筋梗塞」になりますし、脳の血管に詰まってしまうと「脳梗塞」になります。肥満だと、命にかかわる病気リスクは高くなるのです。
この他にも、太り過ぎは、がんや認知症・うつ病などの病気のリスクにも関連することが、報告されています。
適正体重をキープするために大切なのは「食事」と「運動」
肥満を放っておくと、これらの病気リスクが上がってしまうことは、多くの研究から明らかです。肥満を改善するためには、生活のクセを変えることが大切です。まず心がけたい食生活の改善ポイントとして、
- 食事は時間を決めて食べるようにし、「だらだら食い」をしないようにする
- 栄養のバランスを意識する
- 少ない量でも噛む回数を増やして食べ過ぎを防ぐ
より詳しく知りたい方は、「心筋梗塞・がん・うつ病…なぜ肥満が病気の原因になるのか」をあわせてご覧ください。