59歳女性。8月からパート先で社会保険に入ることになりました。このまま65歳まで勤めた場合、国民年金の分は満額受給にならないですか

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、国民年金保険料の未納期間がある人が、65歳まで社会保険に入れば老齢基礎年金を満額もらえるようになるのかについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q：59歳女性です。8月からパート先で社会保険に入ることになりました。このまま65歳まで勤めた場合、国民年金の分は満額受給とはならないのでしょうか

「59歳女性です。来年1月に60歳となり国民年金の納付が終わりとなります。20歳の頃、年金制度のことをよく知らず、私には2年3カ月の未納期間があります。60歳から国民年金の任意加入の手続きをする予定でしたが、8月からパート先で社会保険に入ることになりました。このまま65歳まで勤めた場合、国民年金の分は満額受給とはならないのでしょうか」（えるどらど）

A：老齢基礎年金は満額になりませんが、60歳以降、厚生年金に加入すると厚生年金から経過的加算（老齢基礎年金相当）が受け取れます

20歳以上60歳未満までの国民年金保険料の納付済期間が480カ月（40年）に満たない場合は、老齢基礎年金を満額受け取れません。
　
国民年金保険料の未納期間がある人は、老齢基礎年金受給額を満額に近づける、増額するために、60歳以降、任意加入制度を利用して保険料を支払うことができますが、相談者のように厚生年金（社会保険）に加入すると任意加入制度を利用することはできません。
　
ですが、60歳以降、厚生年金保険に加入すること、老齢基礎年金は満額になりませんが、厚生年金から経過的加算（老齢基礎年金相当）が受け取れます。

令和5年の67歳以下の経過的加算はひと月あたり1657円です。

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監修・文／深川 弘恵（ファイナンシャルプランナー）