Q. 株を売る時のルールを決めていますか?
「利回りが4%あれば購入するという話をお聞きしましたが、逆に『こうなったら売る』というルールも決めていますか?」(たなかさん)――今回はこんな質問に、桐谷さんが答えてくださいました。
「こうなったら売るというルールは、決めていません」(桐谷さん)
買う時に利回りが4%ぐらいあれば十分なので買いますが、売る時のルールは特に決めていないですね。例えばですが、100株5万円くらいの株でクオカードが1000円(年間)もらえて、配当と優待を合わせると利回りが4%という銘柄が結構あります。それが100株10万円になったとします。すると、100株5万円の時に4%だった利回りが、100株10万円になると2%の利回りになります。そうなると、利回り2%で優待をもらい続けるよりも、10万円で売った方がいい。そう思ったら、売るかもしれませんね。
一方で、映画の優待やおいしい食事ができる店の優待銘柄は、いくら株価が上がっても、売らないですね。売ってしまうと、そこへ食べに行けなくなりますから(笑)。ですので、売るかどうかというのは、優待の内容次第でしょうか。
良い優待があるものは、売買せずに5年、10年と長く持ち続けたいですね。長期保有することで優待内容がアップグレードされた銘柄も結構あります。
教えてくれたのは……桐谷広人さん
1949年広島県出身。将棋棋士・投資家。日本テレビ系バラエティ番組『月曜から夜ふかし』に出演し、現金を使わない「株主優待生活」が話題になった。現在はテレビや講演会、雑誌などで幅広く活躍。『日経マネー』(日経BPマーケティング)、『ダイヤモンドZAi(ザイ)』(ダイヤモンド社)で連載中。