Q. 桐谷さんは、何銘柄ほどお持ちですか?
「何銘柄ほどお持ちか伺いたいです」(stさん)――今回はこんな質問に、桐谷さんが答えてくださいました。
「1000銘柄ぐらいの株に分散投資しています」(桐谷さん)
今は1000銘柄ぐらいの株に分散投資していて、そのうち優待株が800社ちょっとです。株で大金持ちになった世界3大投資家の1人にウォーレン・バフェットという人がいます。その人が何年か前に「複数の銘柄を持ちすぎてはいけない(過度な分散は避けた方がいい)」と語っていたのですが、それはアメリカに優待制度がないから、当てはまるのかもしれません。
しかし、日本には独自の優待制度というのがあって、ちょっと持っていた方が(優待がもらえる最小単位で持っていた方が)利回りが高くなる場合があります。
例えば、「10万円で100株買うと2000円のクオカードがもらえます」という銘柄はたくさんあるんです。ただ1億円分、つまり10万株を持っていても、やっぱり2000円のクオカードしかもらえない。そうすると、100株を持っている方が利回りが高いということになります。これが優待株なんですね。
優待は日本独自の制度だから、日本以外だとあまり(複数の銘柄に)分散しすぎるとよくないのかもしれません。しかし、日本は少額投資家ほど、なるべく多くの利回りが高い優待株に分散投資するのが一番です。利回りもいいし、なおかつ今は優待投資家が多いですから、会社に不祥事があっても株価が下がりにくいという意味でもいいと思います。
教えてくれたのは……桐谷広人さん
1949年広島県出身。将棋棋士・投資家。日本テレビ系バラエティ番組『月曜から夜ふかし』に出演し、現金を使わない「株主優待生活」が話題になった。現在はテレビや講演会、雑誌などで幅広く活躍。『日経マネー』(日経BPマーケティング)、『ダイヤモンドZAi(ザイ)』(ダイヤモンド社)で連載中。