Q. 銘柄を探すときのスクリーニング条件を教えてください
「桐谷さんが銘柄を探す際のスクリーニングの条件が知りたいです」(まぐなむせーじ)――今回はこんな質問に、桐谷さんが答えてくださいました。
「配当と優待を合わせて利回りが4%あって、安値である銘柄を狙うようにしています」(桐谷さん)
私は優待株をメインに買っています。株主優待を実施している企業は約1500社あり、そのうち半分の800銘柄ぐらいを私は持っているんですが、これらは配当と優待(※)を合わせて利回りが4%という条件で買っていました。5年ぐらい前までは、配当が4%を超える株は20~40銘柄ぐらいしかなかったので、配当と優待を合わせて4%の銘柄を買い集めていたんです。今は配当だけで4%を超える株が、500~600銘柄あります。さらにそれに優待が付くと、すごく高利回りの銘柄になります。
ただ、私が買う場合は、配当と優待を合わせて利回りが4%あって、株価が安値圏にある銘柄にしていますが、それもほぼ買い尽くしているため、最近は年初来の安値の銘柄を狙うようにしています。あと、新規公開株(IPO銘柄)は、一株が20万円から7万円まで下がるということがよくあります。そういった場合は、配当や優待がなくても、とにかく安いから買っていますね。
私は投資家を39年やっていますが、「これはいい会社」と思って買うよりも、すごく株価が下がって「バーゲンセールだ」と思って買った株の方が、結果的には良い成績を残しています(笑)。
教えてくれたのは……桐谷広人さん
1949年広島県出身。将棋棋士・投資家。日本テレビ系バラエティ番組『月曜から夜ふかし』に出演し、現金を使わない「株主優待生活」が話題になった。現在はテレビや講演会、雑誌などで幅広く活躍。『日経マネー』(日経BPマーケティング)、『ダイヤモンドZAi(ザイ)』(ダイヤモンド社)で連載中。
※補足:優待利回り(%)= 株主優待の価値(金額換算)÷ 優待取得にかかった金額 ×100