年金・老後のお金クリニック

62歳で定年後、再雇用で働きながら44年特例の老齢基礎年金部分も受け取ることができるのでしょうか?

老後のお金や生活費が足りるか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度については難しい用語が多くて、不安になる人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、62歳で定年後、再雇用で働くと44年特例を受けれられるかについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

執筆者:All About 編集部

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老後のお金や生活費が足りるか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度については難しい用語が多くて、不安になる人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、62歳で定年後、再雇用で働くと44年特例を受けられるかについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:62歳で定年後、再雇用で働きながら44年特例の老齢基礎年金部分も受け取ることができるのでしょうか?

「昭和37年2月生まれの女性、現在61歳です。私の会社は62歳定年で、今のところ再雇用で働いていこうと思っていますが、私は高卒で就職していて、6カ月ほど再雇用で延長して働くと44年特例の年金になるようなのです。62歳から特別支給の老齢厚生年金をもらい、6カ月後に44年特例の老齢基礎年金部分も受け取ることができるのでしょうか?」(にゃんもさん)
62歳の定年後、再雇用で働くと44年特例をもらえる?

62歳の定年後、再雇用で働くと44年特例をもらえる?

A:44年特例の定額部分(老齢基礎年金相当額)を受け取りたいのであれば、退職するなどして厚生年金の被保険者でなくなることが必要です

「44年特例」とは、60代前半でもらえる「特別支給の老齢厚生年金」の一種です。そもそも「特別支給の老齢厚生年金」は、男性は昭和36年4月1日以前、女性は昭和41年4月1日以前生まれの人のみが、要件を満たした場合に受けられる特例です。さらに「44年特例」では、厚生年金の被保険者期間が44年以上あると、「特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)」を受け取る際に「定額部分(老齢基礎年金相当額)」が加算されます。

■44年特例が適用される要件は以下のとおりです
(1)厚生年金の被保険者期間が44年以上ある
(2)厚生年金の被保険者でない
(3)特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)の受給者であること

相談者は、あと6カ月再雇用で働くと厚生年金の被保険者期間が44年以上になるとのことで(1)の要件にあてはまります。昭和37年2月28日生まれ、女性とのことですので、62歳から特別支給の老齢厚生年金を受け取れ(3)の要件は満たします。

ただし、特別支給の厚生年金をもらいながら、厚生年金に加入して働き続ける場合は、(2)の要件から外れますので、44年特例の定額部分(老齢基礎年金相当額)は受け取れません。

退職するなどして厚生年金の被保険者でなくなると、『特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)』にプラスして44年特例の定額部分(老齢基礎年金相当額)を受け取ることができます。

詳しくは年金事務所などに相談してみることをおすすめいたします。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
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