見たい作品は手の届くところに
こんな具合に、日本で人気のモノやコトは韓国でも話題になることが多い。映画『すずめの戸締まり』や『THE FIRST SLAM DUNK』が韓国でも大ヒットしたのはすでによく知られていることだが、現在は坂口健太郎と小松菜奈主演の『余命10年』が注目されている。韓国ボックスオフィスで14位、累計観客動員数は13万人(2023年6月28日時点)を記録。ソウルで2日間にわたって行われた計19回分の舞台挨拶チケットは30分もたたないうちに全て完売したとか。韓国では日本映画も日本の俳優もよく知られているのだ。
劇場公開される映画は、日本公開日より少々遅くなるのは致し方ないが、ドラマともなれば、インターネットの映像コンテンツ配信アプリなどで、日本での放送日からさほど間を置かずに字幕付きで公開されるし、本屋に行けば日本で人気の書籍はすぐに翻訳されて書店の目立つ場所に並ぶ。身の回りにあらゆる“日本の何か”があふれており、日本事情、特に大衆文化にはアンテナを張っていなくても、 韓国で暮らしながら自然とそれらに触れる機会が多い。こういった環境は、在韓日本人にとってはありがたい。
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