亀山早苗の恋愛コラム

今どきアラサー女性の恋愛観に共通点。「泣いたり騒いだり」なんてコスパもタイパも悪いだけ

恋愛は自分のペースを乱されるし、人間関係におけるキャパシティーを超えがちだと考え、それを最大関心事にするようなことはないのが現代に生きる30歳前後の女性たち。恋愛も結婚も仕事も人生の数ある事象の一つにすぎないとクールにとらえているようだ

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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「今どきの」アラサー女性たちは、なかなかクールで興味深い。自分のキャリアをどう積み重ねていくか、周りとの人間関係をどう構築していくかなどには細かく心を砕いているのだが、一方で「恋愛」には大きな興味を示さない傾向がありそうだ。
恋愛自体を否定しているわけではないのだが……

恋愛自体を否定しているわけではないのだが……

 

友だちの恋愛話にあまり興味がない

「私の周りでは濃い恋愛話、あんまり聞かないですね。付き合っている人がいるいないという話はするけど、恋愛でドロドロになる人は少ない。万が一、ドロドロになりそうな友人がいたら、みんなで引き戻すと思います。あんなやつに人生賭ける価値ないよって(笑)」

あっけらかんとそう言うのは、リリさん(31歳)だ。新卒で入社した会社を5年でやめ、もっといい条件の会社に入社して3年、仕事には満足しているという。

「私が転職したことで、彼との関係が少し変わったんですよ。彼も転職したいと思っていたのにうまくいかなかったから。転職なんてタイミングだから、がんばっていればいいことあるよと言ったら、『どうせオレなんて』といじけてしまった。あー、めんどくさいと思って少しずつ距離を置いて自然消滅させました」

自分の感情を苛立たせるような相手はいらないから、とリリさんは強気だ。だが彼女に言わせれば「強気」なのではなく、「めんどうな人間関係からは撤退する。それが恋愛関係であっても。ただでさえ職場で気を遣っているんだから、私的な関係でのめんどうは引き受けたくない」ということらしい。

興味深いのは、彼女自身が「自分の人間関係におけるキャパ」をよくわかっていることだ。言い換えれば、キャパはこのくらいだから、そこに恋愛という極めてめんどうな関係が入り込むと仕事や生活に支障が出ると決めているのだ。

だから恋愛で「泣いたり騒いだりして感情が乱されることは避けたい」という。人を好きになれば、それだけで感情が乱れる。さらに思うように進まないことも多いため、ストレスも増える。だがそれが恋愛という濃い関係の醍醐味でもある。

「恋愛を否定はしないけど、うまく付き合っていけないなら早めに撤退しますね。それが自分を守ることにつながると思うから」

もちろん、彼女の言うことは正しい。

>恋愛に賭けるようなことはしない
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