年金・老後のお金クリニック

国民年金保険料を1年間、未払いにすると、将来もらえる年金はいくら減ってしまう?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に回答します。今回は、国民年金保険料を1年間未払いした場合の、将来もらえる年金額についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

執筆者:All About 編集部

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に回答します。今回は、国民年金保険料を1年間未払いした場合の、将来もらえる年金額についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:国民年金保険料を1年間、未払いにすると、将来もらえる年金はいくら減ってしまう?

「国民年金保険料を1年間、未払いにすると、将来もらえる年金はいくら減ってしまうのか、教えてください」(20代)
1年間、国民年金保険料を支払わないと、将来もらえる年金はいくらになる……?

1年間、国民年金保険料を支払わないと、将来もらえる年金はいくらになる……?

A:65歳から受け取れる老齢基礎年金が、1656円(月額)減額されます

国民年金から支給される老齢基礎年金は、保険料納付済期間と保険料免除期間などを合算した受給資格期間が10年以上ある場合に、65歳から受け取ることができます。20歳から60歳になるまでの40年間、未納期間が全くなく、全期間保険料を納めると、65歳から満額79万5000円(令和5年4月分から)の老齢基礎年金を受け取ることができます。

相談者のように国民年金保険料の未納期間があると、65歳から受け取る老齢基礎年金を満額で受け取ることができず、未納期間分を減額された金額を受け取ることになります。相談者の未納期間が、免除申請や猶予申請をしていた場合には、年金の一部を受け取ることができます。

令和5年度の老齢基礎年金がいくらになるかは、下記の計算式で計算します。

受取額=79万5000円×{保険料納付月数+(全額免除月数×4/8)+(3/4免除月数×5/8)+(半額免除月数×6/8)+(1/4免除月数×7/8)}/40年(加入可能年数)×12カ月

したがって、免除・猶予申請をせず、1年間国民年金保険料が未納の場合の年金額は、以下のように計算します。

79万5000円(年額)×(480カ月-12カ月)/480カ月=77万5125円(年額)

つまり、令和5年度の満額から、年額1万9875円、月額およそ1656円減額された老齢基礎年金を受け取ることになります。

1年間だけで考えると、大きな金額ではないかもしれませんが、高齢化により年金を受け取る期間が長くなっています。受け取り期間が長くなるほど、減額された年金額の影響が多くなります。10年間で19万8750円が減ってしまうということになります。

なお、令和5年4月~令和6年3月分の国民年金保険料は、1万6520円(月額)です。国民年金保険料は、保険料の納期限(納付月の翌月末)から2年間納付することができます。未納期間の保険料を今から納付できるか確認してみるのもいいと思います。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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