一度は体験したい寝台列車で行く北海道の旅
人気列車「カシオペア」はカラフルな電気機関車と銀色の客車の組み合わせで、ブルートレインとは別の魅力をつくりだした |
「北斗星」のヘッドマークも誇らしげに上野駅で出発を待つ列車の牽引機EF81形電気機関車 |
カシオペアの1号車は、ユニークな風貌の展望席となっていて、編成中一部屋しかない最高ランクのカシオペア・スイート。反対の端の12号車(上野行き最後尾=写真)は誰でも利用できるラウンジカーだ |
北斗星にも、ゆとりの空間であるロビーカーが連結されている |
テーブルのライトがともり準備万端。夜景を見ながらの食事は旅情をそそることだろう |
「カシオペア」「北斗星」とも標準タイプの客室利用者が車内でシャワーを利用するにはシャワー券を購入して時間を予約する必要がある |
上野と札幌を結ぶ列車には「カシオペア」と「北斗星」がある。「カシオペア」は二人個室だけの寝台車からなる編成で最新の設備を備えている。一方、北斗星には一人個室や開放B寝台もあり、伝統あるブルートレインの最後の輝きを放っている。カップルなどの二人旅なら「カシオペア」、一人旅や家族などグループでの旅なら「北斗星」がオススメである(どうしても一人旅で「カシオペア」に乗りたいなら二人分の寝台料金と特急料金を払うしかない)
どちらの列車も食堂車が連結され、流れ行く夜景をバックにディナーが楽しめる(どの列車も予約制なので、指定券を取るときに同時にリザーヴしておこう)。食後は、ラウンジカーでくつろいだり、食堂車のパブタイムで酔いしれるのもいいかもしれない。また、シャワーの設備もあるので、揺れる列車内での体験も楽しみのひとつだ。
青函トンネル通過も忘れられない大イベントだ。もっとも通過時刻が深夜から早朝にかけてなので、物好きでなくては確認できないだろう。「寝ない」と決めているファンも多いようだが……・。
一般的には、夜が明けてからの朝もやに包まれた雄大な北の大地の情景を見るのがオススメだ。これこそが、夜行列車に乗って味わえる旅の醍醐味だろう。夜通し走ってたどり着いた遠くの地で迎える朝焼けの素晴らしさ。北の大地を見ながら食べる朝食。クルマや飛行機の旅では到底体験できない長距離列車の旅の忘れられた良さが、ここにはある。
一方、大阪から札幌を目指す「トワイライト・エクスプレス」は日本海の車窓が素晴らしい。走行時間が長く、いつまでも列車に揺られていたい人には充実した「汽車旅」が楽しめよう。