鉄道旅行の醍醐味
■車窓を楽しむ四国の吉野川に沿って走るJR徳島線の車窓から |
あるいは、起きていても、同行者とのお喋りに夢中で車窓なんて眼中にないというのももったいない。
確かに殺風景な場所も多々あるけれど、最低限ビュースポットくらいは見逃さずにいたいものだ。眩しいからカーテンをしていても、車内放送で景色の案内があったときくらいは、カーテンを開けて覗き込むことをオススメする。
■車両を楽しむ
JR北海道・日高本線のクロスシート。どこででも見かけるローカル列車の車内だ |
DD51形ディーゼル機関車が牽引する12系客車という形態の列車も、すっかり珍しいものとなり、臨時列車でしかお目にかかれなくなった |
中央東線を走る臨時列車「ホリデー快速ビューやまなし号」はオール2階建車両を用いたユニークな列車で料金も安く、人気がある |
こうなればしめたもの。あなたの体内にもテツ分(鉄道好きの成分)が少しは含まれていて、鉄道旅行を楽しむ素質があると思われる。
こうした車両情報は、何も鉄道ファン向けの雑誌や書籍を見なくても、市販の時刻表を眺めるだけでも得られる。「眺望車を連結」「お座敷車両で運転」「SL列車」などマニアックな車両形式は書いていないけれど、特別車両が走ることは分かるのである。
さらに進んで、お出かけ日程を、こうした特別車両が走る日に合わせるようになったら、あなたは鉄道ファンに大分近づいたことになる。
■駅弁を味わう
本州最西端の駅・下関の名物駅弁は、ふぐを賞味する「ふくめし」だ |
群馬県・高崎駅名物は「だるま弁当」だが、容器と味にこだわった限定版がある。それが「復古だるま弁当」で、白い瀬戸焼物に収められた精進料理をベースにした味わい深い弁当だ |
美味しさは、すぐに思い出に変わって消えてしまうけれど、包装紙や容器を持ち帰れば、旅の思い出となって記念にもなる。コレクションにもなるだろう。
■旅情を味わう
路線の情報が増えれば、絶景が眺められる、とくに特色はないけれど、鄙びた雰囲気が味わえる、客が少なくのんびりできる、などが分かってくる。所用で出かけても、時間を割いて、遠回りをして、ビジネス特急で往復するだけでは味わえない旅情を楽しむ。ちょっとした工夫で、鉄道旅行は楽しくなるものだ。