亀山早苗の恋愛コラム

子育ては「完全平等」を唱える夫の残念すぎる家事にモヤッ、パート妻を「部下扱い」する夫にイラッ(2ページ目)

今や、夫と妻が家事を分担するのは当たり前。それでも、意識差は大きい。家事に関する夫の姿勢に不満を抱える30代女性ふたりに言い分を聞くと、課題解決に向けては果てしない“努力”を要することに気づく。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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口は出すけど手は出さない「口だけ夫」

「うちの夫は口は出すけど手は出さない。そこがいちばん腹が立ちます」

口をとがらせて早口でそう言うのは、マサヨさん(36歳)だ。5歳年上の夫は、自分では家事ができると思っている。だが、実際にはほとんど手を出さない。

「たとえば私が拭き掃除をしていると、『ああ、そこの角をちゃんとやらないと。きみはそういうところがいつもできてない』と言うわけ。しかも、今からやろうとしていることを先回りして自分が指示するんです。知人に新鮮なバジルをもらったので、ペーストを作ろうと準備していたら、夫が『松の実は炒るんだよ』『オリーブオイルのおいしいのがあるからそれを入れて』といちいち指図する。そんなのわかってるし、今やろうとしているんだからよけいなこと言わないでよと思わずキレてしまいました。すると夫は5歳になる娘に『おお、ママ怖いねえ』と。こういうの一番腹が立つんです。だったら自分でやれと思う」

子どもを使ってママを貶めるのもよろしくないと彼女は言う。口を出すくらいなら、自分で行動してほしいものだ。

「何かというと、『わかる?』『わかってる?』としつこく言われるのも嫌なんですよね。馬鹿にしているとしか思えない。そう言うと、『被害妄想がすぎるよ』と片づけられてしまう」

さらにマサヨさんがムッとするのは、夫がお茶を飲みたいときの態度だそう。もちろん、お茶を飲みたいなら自分でいれるのが一番だ。だが、どうしてもいれてほしいなら、「悪いけどお茶いれてくれないかな」と頼むのが当然。ところがマサヨさんの夫は、「そろそろお茶の時間じゃないの?」と言う。

「それが決まりだからやるべきだろという態度が我慢できないくらい嫌なんです。お茶の時間だったら、あなたがいれてもいいのよと言ってみたら、『自分がやるべきことを放棄するの?』と。パートとはいえ私も働いているんですが、夫から見たら『主婦のパートは時間つぶしみたいなものでしょ』ということらしいです。おそらく夫には悪気はない。家事はめったにしないけど、子どもには本当に優しいんですよ。だからそのギャップに驚くし、夫にとっての妻は、パートナーではなく“部下”なんだということもわかってきた」

だからこそ、夫にどう対処していくかは自分にとっての課題だとマサヨさんは言う。口だけ夫を、まず行動する夫に変えるためには果てしない努力が求められそうだ。
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