鉄道/おすすめ鉄道旅行

ローカル線

のんびり、ゆったり旅情溢れるローカル線。けれども、ある程度のノウハウを知らないと、せっかく遠くまで出かけても不便、がっかりと期待はずれに終わってしまう恐れもある。そうならないための楽しみ方を伝授しよう

野田 隆

執筆者:野田 隆

鉄道ガイド

旅情満載、ローカル線の楽しみ方

磐梯山のふもと、平地を快走するローカル列車

磐梯山のふもと、平地を快走するローカル列車

ローカル線とは何か?と問われても、明確な定義はない。それは、各自の心の問題であろう。のんびり、ゆったりローカルな雰囲気が楽しめるなら、たとえ世間では幹線の列車と言われようと、乗っている人にとってはローカル線の旅といえるのではないだろうか。

では、ローカル線の楽しみって何だろうか? トコトコ走る短い編成の列車に乗って、車窓を楽しむ。訛の強い地元客と乗り合わせて見知らぬ地域の知らない話を聞く。鄙びた駅に降り立って、何もない周辺地域を散策する。ローカル線の楽しみ方は色々あるのだ。

車窓を楽しむ

山口線の列車
ディーゼルカー1両だけという列車が多いローカル線。混雑することもあるので、良い席に座りたいなら始発駅で早めに待つことだ
ローカル線の楽しみ方といえば、自然豊かな車窓風景を味わうことが、まず挙げられる。ただ、漫然と列車に乗るだけでは、せっかくの絶景を見逃したり、車窓が楽しめないこともある。楽しむには、それなりの準備や心構えが必要なのだ。

まず、景色を見るためには、窓側の席をいち早くゲットすることが必要だ。ローカル線とは言え、本数が少なく、列車編成も短いと、発車間際に乗り込んだのでは、窓側の席はおろか、座ることさえままならないことも意外に多い。始発駅から乗り込むなら。多少早目にホームで列車を待ち構えることが必須だ。従ってスケジュールを立てるときは、ぎりぎりの乗換え時間は避け、30~40分程度余裕を持ってホームに立てるようにしよう。

どんな車両が走っているか調べておく

車内
クロスシートとロングシートが組み合わされたセミクロスシートの座席はローカル列車ではよく見かける
すべてクロスシートの座席であれば車窓を楽しむには問題ないが、中には窓を背にしたロングシートだけの車両しか走っていない路線もある。追加料金がかかるが、特急に乗った方がましだという路線もある。あるいは特急車両が格落ちしてローカル列車に使われているときは、お得感がある。

例えば、信越本線・長野~直江津間を走る普通列車(一部快速運転のものがある)「妙高」はかつて在来線時代の特急「あさま」に使われていた車両で指定席もある。また、秋田や青森、盛岡を中心とした電化区間の普通電車はオールロングシートの車両にあたる確率が極めて高い。そうした情報を集めておけば得をしたり、覚悟ができて失望しなくて済む。


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