Q:78歳男性フルタイム勤務で働く会社員。退職すると高年齢求職者給付金を一括で受け取れる?
「78歳男性、フルタイム勤務のサラリーマンです。このたび退職しますが、高年齢求職者給付金、いわゆる失業保険を一括で受け取ることが可能でしょうか? 老齢年金は60歳から受給しています」(高齢ファイトマンさん)78歳で退職しますが、失業手当はもらえる?
A:雇用保険加入期間が、6カ月以上1年未満なら基本手当日額30日分、1年以上なら50日分の、高年齢求職者給付金を一括で受け取れます。同時に老齢年金も受給できます
結論からいうと、相談者「高齢ファイトマン」さんの雇用保険加入期間が、6カ月以上1年未満なら基本手当日額30日分、1年以上なら50日分の高年齢求職者給付金を一括で受け取れます。また、同時に老齢年金も受給できます。高年齢求職者給付金の内容とは、以下になります。■高年齢求職者給付金とは……
高年齢被保険者(65歳以上の雇用保険加入者)が受けられる失業手当(失業給付・失業保険ともいわれます)のことです。
【受給条件】
「高年齢被保険者」「雇用保険加入が通算6カ月以上」「求職活動中」の3つの条件を満たすこと
【受給金額】
「基本手当日額」×「支給日数」
「基本手当日額」は、離職前6カ月の賃金総額を180で割った額のおよそ50%~80% (下限額2125円~上限額6835円)です。
「支給日数」は、雇用保険加入期間が6カ月以上1年未満は基本手当日額の30日分、1年以上は50日分です。
高年齢求職者給付金を受給するのに年齢の上限はありません。また受給条件を満たせば、何度でも受給できます。
※参考:令和4年8月1日からの基本手当日額等の適用について|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000160564_00026.html
※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。
文:辻村 洋子(CFP(R)認定者・1級FP技能士・証券外務員一種)
損保会社を定年退職後、ファイナンシャルプランナーに。「お金は人生を豊かにするためのもの」をモットーに、セカンドライフを充実させたい人への家計改善、老後資金の準備、遺言・相続などに関する相談を得意としている。お金の寿命をのばす専門家として相談者の不安や悩み相談を受けている。
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