男のこだわりグッズ

ぱっと見、何これ?だけど……よく見ると「招き猫」だから不思議!2022年秋の展示会で見つけた「生活雑貨」の名品

秋は、東京インターナショナル・ギフト・ショー秋を始め、LIVING&DESIGN、大日本市、EXTRA PREVIEWなど、雑貨系の大きな見本市が多数行われます。今回は、それらを見て回った筆者が厳選した、秋から来春にかけての注目製品を紹介します。では、「インテリア雑貨と服飾編」をどうぞ。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド

2022年秋の雑貨見本市で見つけた生活雑貨の名品たち

毎年9月は、雑貨関係の秋の見本市がこぞって開催されます。特に、東京インターナショナル・ギフト・ショー秋、LIVING&DESIGN、大日本市、EXTRA PREVIEWなどの大規模な展示会で発表される製品は、クリスマス商戦や来春の注目商品となるケースも多く、2022年も多くのバイヤーで賑わっていました。ここ数年のコロナ禍で少なくなっていた出展社も、今回は例年並になり、来場者も増え、雑貨業界も活気を取り戻し始めています。

今回は、それらの展示会で見つけた、インテリア雑貨やアパレル、食品関係から、注目の製品を紹介します。
 

陶芸界のニューウェーブ、「招き猫」と「信楽焼」の新しい展開

インテリア編01

中外陶園「SETOMANEKI」大:3万3000円(全て税込、以下同)、中:6600円、小:3850円。商品ラインナップは写真のほかに、「金手」「黒金結晶」がある。販売サイトはこちら(※1)

日本最大の招き猫専門博物館「招き猫ミュージアム」も運営している中外陶園の「SETOMANEKI」は、店舗や会社などには良いけれど、家庭には飾りにくかった招き猫を、家庭のリビングの装飾にも使えるようにリデザインした、新時代の招き猫です。

招き猫は、全国でさまざまなフォルムのものが作られていますが、この「SETOMANEKI」では、瀬戸焼きの招き猫の伝統的な、ちょっと縦長で猫背のフォルムがそのまま生かされているのが特徴。
インテリア編02

色やサイズもさまざま。手が金色のタイプは、それだけで招き猫っぽさが強まるのが面白い。

ぱっと見、何か分からないながら、オシャレな置物に見えるのですが、よく見ると、その形は招き猫以外の何者でもありません。その、招き猫としての存在感とオブジェとしての完成度の絶妙なバランスでデザインされているのが、この製品の最大の魅力でしょう。特に、背中の丸みや、ネコパンチと招きの中間のようなポーズがたまりません。
インテリア編03

細長く、猫背が特徴の瀬戸焼の招き猫と並べると、このモダンなフォルムが瀬戸焼の伝統を踏まえてデザインされたことがよく分かる。

元々、型物を得意とする瀬戸焼ならではの技術で、そのフォルムには、ほぼ継ぎ目が見えず、どうやって焼いたのか、不思議になるほどです。また、大中小の3サイズがあるのですが、それぞれ、サイズに合わせて微妙にバランスを変えてデザインされていて、それぞれのサイズで最もかわいい形に見えるようになっています。こういう正しく凝った製品は、それを知らなくても魅力的に見えるものです。

・たぬきでお馴染みの「信楽焼」がかわいい動物の置物に
インテリア編04

幸生窯「信楽焼 動物シリーズ」大:3300円、小:1760円。販売サイトはこちら(※2)

幸生窯は、たぬきでお馴染みの信楽焼の技術を使って、飾りやすいサイズのさまざまな動物たちを作っている窯です。自分の家の飼い猫をモデルにした「シマシマ」(写真の手前左から3番目)の愛らしさや、焼き物なのに毛並みの柔らかさが感じられる「フワフワ」(写真の手前左から1・2番目)などの猫のシリーズも良いですし、犬や羊などもそろい、しかも、安価で買えてしまうのが魅力の置物。
インテリア編05

筆者が気に入ったのは、この「フワフワ」。固い焼き物のはずなのに、不思議なフワフワ感があるのが信楽焼ならではという気がします。

単に、かわいいというだけではなく、そのフォルムの親しみやすさやシルエットの曲線には、明らかに信楽焼のたぬきを思わせるデザインがあり、写真から抜け出したようなという表現がありますが、この場合、“スケッチ”から抜け出したようなという表現がぴったりの不思議な柔らかさと温かさがあります。

その上で、「マル」(写真の最後列右から1番目)などに見る毛並みの再現性の高さもあり、そのリアルとファンタジーの中間を行くモデリングがとても素晴らしいのです。
 

日本中のファブリックをダウンジャケットに

インテリア編06

Hayachine Made「The Authentic Down Jacket 4way」10月27日発売予定。公式サイトはこちら(※3)

Hayachine Madeを運営する有限会社クラスターは、岩手県宮古市で長年、国内外のダウンジャケットの縫製を手がけてきたメーカーです。その技術を生かして始めたのが、オリジナルのダウンジャケット「The Authentic Down Jacket」。オリジナルの製品も販売する傍らでは、いろいろなファブリックのメーカーからの受注も請け負い、日本中のさまざまなご当地ファブリックによるダウンジャケットも製作しています。
インテリア編07

さまざまなファブリックを使ったダウンジャケットを製造している。

例えば、岩手の伝統工芸の本染め刺子生地を使ったダウンジャケットなどを製造。また、持ち込まれた生地で一着からサンプルを作って受注する形の生産を行うなど、ダウンジャケットの可能性を広げる試みを展開しています。

・リバーシブルで袖が着脱できるタイプが新発売
インテリア編08

新製品は、リバーシブルで、袖が着脱できるタイプ。リバーシブルにすることで、用途的にダウンジャケットに向かないファブリックを使う事も可能になった。

そして今回、新たに、リバーシブルで袖が着脱できるタイプも発売しました。表面を撥水加工しているとはいえ、生地によってはダウンジャケットに向かないものもあります。それを解決するためにリバーシブルにして、撥水性能が低い布でもダウンジャケットに仕立てられるようにしたとのこと。

また、袖を外してベストのように着られるようにして、いろいろな着こなしが楽しめるようになっています。実物を見てみると、どれも思わずその場で買いたくなるような出来でした。
 

苔を生やしたり、子ども用ピンボールで熱くなったり

インテリア編09

ビックアロー「ふりこけサッサ」1980円。ほかに「すぎごけサッサ」「はいごけサッサ」もある。販売サイトはこちら(※4)

ビックアローの「ふりこけサッサ」は、例えば盆栽の土の部分に、サッサと振りかければ、一日で苔が生えるという製品です。と書くと、まるで盆栽専用アイテムのようですが、例えば、コンパクトなテラリウムを作ったり、ジオラマのベースに使ったり、部屋の緑として育てやすい苔を試してみたりと、意外に応用範囲が広いのです。しかも、土に振りかけて水さえやればオッケーという手軽さもポイント。
インテリア編10

ふりかけて一日で、このように苔が生える。後は、水やり程度で育てることが可能。

星のような形が特徴的なスナゴケを乾燥させた「ふりこけサッサ」の他に、丈夫で育てやすいスギゴケの「すぎごけサッサ」、苔玉やテラリウムに向いたハイゴケの「はいごけサッサ」もラインアップ。用途や好みに合わせて選べるのも良いですね。本当にふりかけのように見えるパッケージも洒落が利いていて好きです。

・大人もハマる「木製ピンボール」
インテリア編11

キッカーランド「KIDOKI ウッデン・ピンボール」1980円。かわいいが手ごわいピンボールなのです。

キッカーランドの「KIDOKI ウッデン・ピンボール」は、木製の子ども用ピンボール。手のひらサイズの小さなもので、動物モチーフのかわいいデザイン。

思いっきり子ども向きの製品なのですが、力の弱い子ども用に作られているため、大人だと力加減がとても難しく、かなり白熱して遊ぶことができます。デザインも良く、可動部分もよくできているので、インテリア的に飾っていて、コーヒータイムのお供に時々遊んでみたりするのに、とても似合うと思いました。

・お湯を入れて溶くだけ、簡単!おいしい!
インテリア編12

リエコーヒー「ギラデリ プレミアム・ホットココア・ミックス ペパーミント」907g、3450円(写真右)。    

  最後に、ギフトショーと同時開催されていたグルメ&ダイニング・スタイルショーで見つけた、アメリカ西海岸の有名チョコレート・メーカー、ギラデリの秋の新製品「プレミアム・ホットココア・ミックス ペパーミント」をご紹介。

これ、驚いたのは、ミルクを使わず、お湯で溶くだけで、しっかりとコクのある濃厚なホットコココアになることです。そして、絶妙なバランスで香るペパーミントの風味の良さで、後味をスッキリと締めてくれます。


【参考】
※1:中外陶園 販売サイト(https://www.nakagawa-masashichi.jp/shop/e/ev0504_sspd/
※2:幸生窯 販売サイト(https://kouseigama.base.shop/2
※3:Hayachine Made 公式サイト(https://hmdown.theshop.jp/
※4:「ふりこけサッサ」販売サイト(https://moss-shop291.com/products/furikokesassa
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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