年金・老後のお金クリニック/在職老齢年金についてのQA

59歳男性。70歳になるまでは、会社員として働きたい。年金カットされない収入はいくら?

難しい年金制度に対する疑問に専門家がお答えします。今回は、70歳になるまで会社員として働いた場合、年金を減らされない収入がいくらなのかについて、お教えします。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

執筆者:All About 編集部

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難しい年金制度に対する疑問に専門家がお答えします。今回は、70歳になるまで会社員として働いた場合、年金を減らされない収入がいくらなのかについて、お教えします。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
 

Q:70歳になるまでは会社員として働こうと思います。年金を減らされない収入はいくら?

「60歳以降、70歳になるまでは、会社員として働こうと思います。働きながら年金をもらう場合、収入が高すぎると、年金を減らされると聞きました。年金がカットされない収入について教えてください」(会社員・59歳・男性)
 
70歳まで会社員として働こうと思います

70歳まで会社員として働こうと思います

 

A:老齢厚生年金の月額と給与収入等の合計が50万円以下であればカットされません

60歳以上で会社員として働き、厚生年金に加入した場合、給与収入等(総報酬月額相当額)と老齢厚生年金の月額(基本月額)を足した金額が一定額(50万円)を超えると、老齢厚生年金額が一部、または全部支給停止になります。これを「在職老齢年金」といいます。

老齢厚生年金の月額(基本月額)と月の総報酬月額相当額(給与収入等が目安)を合わせて50万円以下におさめれば、老齢厚生年金は全額支給されます。

もし老齢厚生年金の月額(基本月額)と総報酬月額相当額が50万円を超える場合、老齢厚生年金の支給停止額は以下の計算式となります。

【計算式】支給停止額=(総報酬月額相当額+基本月額-50万円)×1/2×12

もし相談者が70歳になるまで働き続けた場合、上記の在職老齢年金に当てはまる可能性があります。したがって、おおよその目安として、毎月の老齢基礎年金を除いた老齢厚生年金額+月収などが50万円以下であれば年金はカットされません。50万円を超えた場合は、老齢厚生年金が少なくなりますが、65歳以降の老齢基礎年金は減額されません。

定年退職の年齢が引き上げられ、高齢者も働きやすい環境が整いつつあります。体調管理に気を付けて、健康で少しでも長く働くことができれば、精神的・経済的にも豊かな老後を過ごすことができるでしょう。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
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