2021年は安価な料金プランが続々投入され大きな話題をさらっただけでなく、2万円台の激安なスマートフォンも急増するなど業界全体での料金引き下げが急速に進んだ年だったといえます。2021年の携帯電話業界を改めて振り返ってみましょう。
 

オンライン専用プランは優劣が明確に

東京五輪が延期の末に無観客での開催となるなど、新型コロナウイルスが長きにわたって社会全体に大きな影響を及ぼし続けた2021年。では携帯電話業界にとって、2021年はどのような年だったかといえば、料金引き下げの1年だったといえるでしょう。

とりわけ注目を集めたのは携帯電話料金の値下げではないでしょうか。菅義偉前内閣総理大臣が携帯電話料金の引き下げを公約に掲げ、携帯大手に圧力をかけるなどして料金の引き下げを迫ったことが2020年は大きな話題となりましたが、その料金引き下げに向けた具体的な料金プランが出揃い、サービスが始まったのが2021年となったからです。

中でも年初来から関心を呼んだのは、NTTドコモの「ahamo」に代表されるオンライン専用プランです。2021年にはKDDIが「povo」、ソフトバンクが「LINEMO」といったahamo対抗サービスを相次いで打ち出し、それに応じる形でサービス開始直前にはNTTドコモがahamoの料金を引き下げるなど、各社の競争が激化していました。
携帯業界2021

ソフトバンクは2021年2月に、「SoftBank on LINE」としていたオンライン専用ブランドを「LINEMO」として正式に発表。年初には各社のオンライン専用プランが出揃い競争が激化した

3月には各社のオンライン専用プランが一斉にサービスを開始したのですが、その契約者数は大きく明暗が分かれています。ahamoは好調を維持し200万を超える契約数を獲得していますが、povoの契約数はその半数の約100万程度。LINEMOは8月時点で50万契約に満たず、その後LINEMO単体での契約数を公表しなくなるなど、順調ではない様子が見えてきます。

povoは9月に「povo 2.0」へとリニューアル、基本料金0円で必要な通信量を必要に応じて料金を支払って追加するという、従来のpovoとは全く異なる仕組みに変更しました。またLINEMOは7月に、通信量は3GBと小容量ながら月額990円で利用できる「ミニプラン」を新たに追加してサービス強化を図っています。
携帯業界2021

当初はahamoに近いサービス内容だった「povo」だが、9月には月額0円から利用できる「povo2.0」へと、全く違う内容のプランにリニューアルしたことで驚きをもたらした

 
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