疲れが取れない、肌荒れが気になる……鉄欠乏貧血が原因
たくさんコーヒーを飲んでいるのに眠気や疲れが取れない…もしかして鉄欠乏貧血?
- 最近疲れやすい・だるさが取れない
- 睡眠時間を確保しても眠い
- 肌荒れが気になる
- 爪が割れやすくなった
- 抜け毛が増えた
- 唇の端や舌に炎症がある
鉄は成人男性(18~74歳)で1日当たり7.5mg、女性は月経のない成人女性は1日当たり6.5mgですが、月経のある成人女性(15~49歳)は1日当たり10.5mgを摂取するよう、推奨されています。
鉄は吸収されにくい栄養素……食べ合わせには工夫が必要
鉄欠乏性貧血の症状に当てはまるものは多いけれど、食事はバランスよく健康的なものを食べているという人もいるでしょう。しかし、鉄不足を補えるような鉄豊富な食事をしていても、しっかり吸収できていないケースもあります。もともと鉄は吸収率が低い栄養素なので、吸収率をアップさせるような工夫も必要です。
非ヘム鉄を多く含む植物性食品も、ヘム鉄を含む動物性食品も、たんぱく質やビタミンCと同時に摂取すると鉄の吸収率が上がりやすくなります。
鉄吸収を阻害する注意すべき食品
そして、鉄の吸収率を上げてくれる食品や栄養素とは逆に、鉄の吸収率を下げてしまう食品の摂りすぎには少し注意したいものです。鉄の吸収率を下げてしまうものとして、「カフェイン」「食物繊維」「加工食品」が挙げられます。
■カフェイン
カフェインはコーヒーや紅茶などの飲み物に多く含まれています。食後や休憩時間のコーヒーや紅茶はゆったりした幸せな気分にしてくれますが、鉄の吸収率の面からみると控えた方がよい習慣と言えるかもしれません。疲れや眠気を取るために毎日何杯もカフェイン飲料を飲んでいる場合、鉄不足から鉄欠乏貧血の状態になりやすくなり、疲れや眠気がますます取れにくくなってしまうという悪循環に陥る可能性もあります。
■食物繊維
現在の日本人においては、今よりも少し多めに食べたほうが良いとされている食物繊維。食物繊維は、余分な糖や脂肪の吸収を阻害することが知られています。しかし、これらの栄養素の吸収を阻害するはたらきのために、鉄などの他の栄養素の吸収も一緒に阻害してしまうことがあります。控えすぎはよくありませんが、鉄の吸収を阻害してしまうことも覚えておいて良いと思います。健康的に思えるものでも、やりすぎはよくありません。
■加工食品
最後に栄養素ではなく食品の種類を挙げますが、多くの「加工食品」に使用されている添加物の一種であるリン酸塩は鉄の吸収を阻害します。ハムやソーセージ、練り製品、その他加工食品、清涼飲料水、スナック菓子なども食べすぎないように注意しましょう。
■参考
- 鉄分の多い食品(栄養andカロリー計算)
- ミネラル成分の鉄分の働きと1日の摂取量(健康長寿ネット)