老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。今回は、定年後、契約社員として働いた場合の確定拠出年金制度についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
 

Q:定年しましたが、正社員時代のように確定拠出年金を続けることはできる?

「60歳で定年となり今月からは同じ会社で1年契約の再雇用社員で働いています。厚生年金保険料は、今まで同様に、引き落とされています。正社員時代は確定拠出年金を行っていましたが、定年後も確定拠出年金の積み立てを行う方法はないのでしょうか? 正社員時代の確定拠出年金は、現在もそのまま運用は継続しております。その場合の毎月の掛金の上限はいくらですか。また、つみたてNISAとの併用も可能でしょうか?」(相談者)
 
定年後に確定拠出年金は利用できる?

定年後に確定拠出年金は利用できる?

 

A:2022年5月から、個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入しやすくなります

確定拠出年金には、企業型確定拠出年金(企業型DC)と個人型確定拠出年金(iDeCo)の2つのタイプがあります。

企業型DCは、企業が従業員の掛金を拠出し、従業員が自分で運用して老後に年金を受け取る制度です。また、マッチング制度というものを導入していれば、従業員が企業の拠出額に、上乗せして積み立てることができます。定年、再雇用されたの際の上限額とは、他の企業年金(厚生年金基金、確定給付企業年金など)がある場合、月額2万7500円。他の企業年金(厚生年金基金、確定給付企業年金など)がない場合、月額5万5000円となります。

iDeCoは、個人が自分で掛金を拠出して、自分で運用して老後の年金を受け取る制度になります。iDeCoの拠出限度額は対象者により異なります。会社員の場合、会社で企業型DCに加入している場合は月額2万円、会社に企業年金がない場合は月額2万3000円となります。相談者が加入していた確定拠出年金が、どちらのタイプなのかを確認してみてはいかがでしょうか。

現在、企業型DCの加入対象者は、規約を定めることで、同一事業所で継続して働く厚生年金加入者に限り、65歳未満まで加入できますが、2022年5月からは、原則70歳未満となります。ですが企業によって加入できる年齢が異なりますので、相談者も会社の担当者へ確認してみましょう。

また、2022年10月1日以降は、勤め先に企業型DCがある方でも、iDeCoに加入できるようになります。現在は、勤め先に企業型DCが導入されている場合、iDeCoに加入できるのは、労使合意に基づく規約の定めにより企業型DCとiDeCoと併用が認められ、かつ事業主掛金の上限を引き下げた企業に限られます。制度改正されることで、規約の定めや事業主掛金の上限の引き下げがなくても、拠出限度額の範囲でiDeCoに加入できるようになるのです。

現在のiDeCoの加入対象年齢(掛金拠出可能な年齢)は60歳まで、運用のみ可能な年齢は70歳までになりますが、2022年5月以降は、65歳まで加入でき、75歳まで運用できるようになります。受給開始年齢も、2022年4月から、60歳から75歳までの間で自分で選択できるようになります。

年金受給開始年齢(65歳)まで、給与収入や他の預貯金で生活資金を賄うことができれば、iDeCoには所得控除のメリットがありますので、活用したいものです。ただし、原則途中で引き出すことができませんので、節税メリットを重視して大きな金額を拠出することには気を付けなければなりません。

高齢になるほど、予測もつかない医療費や介護費用が必要になります。60歳以降もお金の積み立てをする手段としては、相談者の書いているように、つみたてNISAがあります。iDeCoとつみたてNISAは併用できます。前述の企業型確定拠出年金とつみたてNISAの併用にも制限はありません。

つみたてNISAは、iDeCoとは違い、売却するタイミングを自分で判断できます。iDeCoは、途中引き出す必要がないお金で拠出するように注意して、プラスの余剰資金をつみたてNISAで運用する等、ご自身の保有している資産配分を考慮して積み立てていくといいと思います。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

監修・文/深川弘恵(ファイナンシャルプランナー)

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