「月1回」が31%、「覚えていない」がなんと24%!
「どれくらいの頻度で通帳を記帳していますか?」と聞いたところ、1位:「月1回」31.6%、2位:「最後に記帳したのがいつか覚えていない」24.8%、3位:「数カ月に1度」18.2%という結果になりました。あまり頻繁に記帳しない人が多い反面、4位には「月に数回」と頻繁に記帳する人も16.0%いました。 ファイナンシャル・プランナーの豊田眞弓さんは銀行取引の「オンライン化が進んだことが記帳回数の少なさに影響している」と見ています。ネット専業銀行に限らず、都市銀行や地方銀行でもインターネットバンキングが普及して、それほど頻繁に窓口に行かなくても銀行取引が済むようになりました。また、「家計管理ツールと連動できる銀行が増え、スマホのアプリで好きな時に残高確認や取引履歴が確認できるようになったため、通帳記帳の必要性が減っているのではないでしょうか。ひと昔前のように、『給料日に必ず記帳する』といったような定期的な記帳の習慣がなくなってきているようです」とのこと。通帳記帳以外にも、取引履歴を確認するツールが増えてきているのが記帳頻度が低い理由のひとつのようです。
WEB通帳の利用者は全体の55%も
「WEB通帳を利用していますか?」の質問については、全体の55%の人が「はい」と答えました。ネット専業銀行では通帳がなく、WEB上で残高や取引履歴を確認することが当たり前ですが、ここ数年で、都市銀行や地方銀行でもWEB通帳を利用する人が徐々に増えてきているようです。「私も銀行からのアプローチでWEB通帳に変更しました。銀行側としてはコスト削減のため、できる限り従来の紙の通帳からWEB通帳に移行してほしいのです」。
わざわざプリントアウトしなくても長期保管できる便利さや、ひと目で過去の推移が分かる一覧性など、紙の通帳ならではの良さを好む人も少なくありません。しかし、紙の通帳に発行手数料がかけられたり、WEB通帳に移行すると優遇を受けられるなどさまざまな施策によって、銀行によるWEB通帳化はこのまま推進されていくでしょう。
WEB通帳で「過去の取引履歴」はいつまで見られるのか、確認を
わざわざ記帳に行かなくても取引が確認できるなど、利用者側にもメリットが大きいWEB通帳。ただし、「WEB通帳ならではの注意点がある」と豊田さん。「気をつけてほしいのは、WEB上で過去の明細をいつまで遡って見ることができるのか、ということです。銀行によっては過去3カ月間など、一定期間で消えてしまうところがあります。必要な場合はデータをダウンロードしたり、明細画面をプリントアウトしておかないといけません」。その場合でも多くの銀行では、ファイル形式で過去データをダウンロードするなどして閲覧することは可能です。ただし、過去データを送ってもらうのに手続きが必要な上、中には有料の銀行もあるため、人によっては少し面倒に感じるかもしれません。この点では、一般的にネット銀行の方が長期間の取引履歴を手軽に見られるケースが多く、たとえば「これから使ってみたい銀行ランキング」で上位にランクインした楽天銀行では過去1年間分、ソニー銀行ではなんと口座開設時からのすべての取引履歴を、WEB通帳で見ることができます。
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一口にWEB通帳と言っても、その使い勝手はさまざま。自分に必要な機能をよく確認して、賢く使っていきましょう。
監修/豊田眞弓(ファイナンシャルプランナー) 取材・文/長島美樹