「2021夏 新サービス・新商品発表会」でお披露目された注目商品は
しかし、今年は4月にサムスン電子が「Galaxy S21」シリーズの2機種を発表すると、すぐにNTTドコモとauが取り扱いの発表ならびに発売を開始。同じく4月にソニーの「Xperia 1 III」と「Xperia 10 III」、さらに5月にはシャープの「AQUOS R6」が発表になると、すぐにキャリアが取り扱いを明らかにするという流れとなった。
5月19日にNTTドコモが新製品発表会を開いたものの、すでに5機種が発表済み、さらに「Galaxy S21」シリーズにおいては発売済みという状態。結局、話題となりそうなフラグシップモデルはすでに発表されていたため、何とも目新しさに欠ける発表会となってしまった。
注目の4G対応スマホ2機種
そんななか、今回のラインナップで注目といえるスマホが、ソニーの「Xperia Ace II」とFCNT(旧・富士通)の「arrows Be4 Plus」だ。他のモデルは5G対応となっているなか、この2機種は4Gのみの対応。価格は2万2000円程度ととにかく安い。現在、総務省の意向もあって、端末販売時の割引額に上限2万円という規制が存在する。この2機種は、割引上限を最大限、適用させることで、ゼロ円に近い値段でバラ撒ける価格帯となっているのだ。
ガラケーが使えなくなるわけではない
NTTドコモは2026年3月末で3Gサービスを終了させる。世間的には「3Gサービスが終わるとガラケーが使えなくなる」という間違った認識が広がっているが、実際のところ、4Gサービスでつながるガラケーが存在するため、3Gサービスが終了になっても、4Gサービスでつながるガラケーに乗り換えれば、今後、しばらく折りたたみのガラケーは利用可能なのだ。ただ、キャリアやショップとすれば、ガラケーからスマホに乗り換えてくれた方が、毎月の通信料金収入を稼ぐことができる。そのため、「3Gサービスが終わるとガラケーが使えなくなるので、いまこそスマホに乗り換えましょう」というアピールをして、スマホへの乗り換えを後押ししているのだった。
このタイミングまで、ガラケーを使い続けている人に、スマホに乗り換えてもらうには相当、大変なことだ。そこで、日本のユーザーであれば、誰も知っているソニーや旧・富士通に安価なスマホを作らせることで、ガラケーユーザーにも手に取りやすいように仕向けているのだ。
まもなく終了する3Gサービスを利用しているユーザーに対しては2万円以上の割引も適用できる。そのため、2万2000円程度であっても、ゼロ円で売ることも可能なのだ。
KDDIやソフトバンクはOPPOやXiaomi、ZTEといった中国メーカーによる安価なスマホを積極的に採用している。中国メーカーは、安価でかつ高性能なこともあり、日本でもシェアを伸ばしている。
しかし、NTTドコモの場合、NTTが中国メーカー製のスマホを採用することに難色を示しているとされている。そのため、ソニーや旧・富士通にできるだけ安価なスマホをつくらせているようだ。
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