貯金が少ないが……投資するべき?
山口:私のところに「貯金10万円なんです」という50代の方がいらっしゃるのですが、この場合投資はちょっと難しいと思うのですが……。大体いくらくらい貯金があれば、投資をしてもよいと思いますか?
桐谷:そうですね……。10万円しかなければ、事故や病気など何かあると困るんじゃないかと思いますよね。でも株は、いつでも現金化できます。一般的に約定日からカウントして3営業日後には現金で戻ってきますから、もし10万円しかなくても、5万円で利回り4%ぐらいのQUOカードがもらえるような株を買ってみるのもありです。今はインターネットで購入すれば手数料はかからないので、5万円ぐらいで割安なものを買っておき、もし現金が必要になれば、株を売ればよいわけです。ですから、普通預金と同じように考えていてもいいんじゃないかと思うんですね。山口:すごいな……桐谷さん。
桐谷:ただ、5万円で買ったものが4万円、3万円と下がっちゃうと困りますけどね。
山口:困ります(笑)。
桐谷:大きな値動きさえなければ、いつでも株を売ることができますから、買ってみてもいいんじゃないかと思いますね。
山口:斬新なアドバイスをありがとうございます。
桐谷:ただ、借金して株をやるのは困りますけどね……。
山口:FPとしてはちょっと危険なのでやめて!って思います。一応、生活費の3カ月分ぐらいの貯金がないと、株に手を出すのはどうかな……と。何かあると借金をしなきゃいけなくなるので。
桐谷:信用取引は危ないけれど、現金でやっている分には、そんなに心配することはないと思うんですね。
山口:いや、しっかり3カ月分貯まってから、やっていただきたいと思います!
貯金があれば、いくら投資に回す?
山口:じゃあ50代のご夫婦、もしくは50代独身の方で、貯金がある程度ある場合だったら、どれぐらい株に振りましょうかね。桐谷:昔から“財産三分法”といわれていますが、私は……。
山口:えっ、まさか全振りですか!?
桐谷:いやいや、全振りはさすがに危ないです(笑)。ですが私の場合、ほとんど株に投資していますね。現金もある程度は持っています。なぜ現金を持っているかというと、株が下がったときに買うためです。総資産額が100万円の場合、全額を投資に回していると、暴落したときに買い増しができないので、そういう意味では良くないかもしれませんね。やっぱり三分法でいいのかもしれません。
山口:手元に残しておく現金も、やっぱり株価が下がったときに買うんですね(笑)。
いかがでしたでしょうか? さすが桐谷さん! 投資に対する考え方が斬新でしたね。50代から投資を始めようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。さて次回は「教えて桐谷さん! 50代におすすめの優待銘柄はどれ?」についてお届けします! お楽しみに。
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【プロフィール】
桐谷広人:1949年広島県出身、将棋棋士・投資家。日本テレビ系のバラエティ番組『月曜から夜ふかし』で現金を使わず、株主優待のみで生活をする姿が話題になった。現在はテレビ、雑誌、書籍などで幅広く活躍。『桐谷さんの株主優待のススメ』など著書多数。
山口京子:1966年名古屋出身、ファイナンシャルプランナー。All About家計簿・家計管理ガイド。大学在学中からテレビ・ラジオに出演。卒業後はフリーアナウンサーに。お金好きが高じてファイナンシャルプランナーの資格取得。テレビ、ラジオ、セミナーで活動中。『なまけものが得をする ワンコインつみたて投資術』など著書多数。