全国の名物駅弁の中には、通販を行っているところがあります。なかでもイチオシなのが、松阪牛の牛肉弁当を販売している、創業125年の「新竹商店」。駅弁らしく、冷めた状態でもやわらかい肉とご飯をおいしく食べることができるんです。
また、輸送中に盛り付けが崩れないような配慮と旅気分を盛り上げてくれるおまけも地元愛に満ちていて、心温まる「おもてなし」を感じます。
ラインナップは3種類、配達エリアに注意
松阪牛の駅弁は特殊なものをのぞくと3種類。スタンダードな「特撰牛肉弁当」、蓋が牛の形をしていて空けると音楽が鳴る「モー太郎弁当」、ひもを引くと温まる「松阪でアッツアツ牛めしに出会う!! 」。
5日前に注文すると、食べたい日のお昼頃に到着しました。賞味期限は到着日と保存はできません。現在は航空便がはなはだしく減少しており、配達エリアに制限があるようなので注意しましょう。4個注文したところ、6000円(ひとつ1500円)の弁当代のほかに、宅配冷蔵便として1370円かかりました。決して安くはないので、何人かで注文するのがよさそうです。
心温まる「おもてなし」がうれしい
予定日に到着した段ボール箱には、大きく「ななめ禁止」の張り紙が。はじめて見たのですが、これは女店主のアイデアだとか。せっかくのお弁当の盛り付けが崩れることを心配して、宅配業者が乱雑に扱わないように注意喚起してくれています。中身は、駅弁4つのほかに、地元松阪市の散策マップや本居宣長記念館など市内の観光名所、JR松阪駅を起点とするローカル線名松線の写真集(4000円以上お買い上げの客限定)が入っていました。「自宅に居ながら旅の気分を味わってほしい」という配慮はうれしいですよね。
今は自宅で駅弁を楽しもう
新幹線や在来線の特急をはじめとする長距離列車の乗客は現在激減しています。その影響は鉄道会社のみならず、駅弁業者のような関連業者にも強く及んでいるんだとか。創業100年を超える老舗の会社であっても大ピンチ。それを助ける意味でも、こうした通販を利用するのは意義のあることだと思います。もちろん、「駅弁は揺れる列車内で食べてこそおいしい」ということは否定しません。不要不急の鉄道旅行ができるようになったら、そのときは、送ってもらったパンフレットを携えてふらりと旅に出かけたいと思っています。その日が早く訪れることを祈って、今は通販の駅弁を大いに楽しみたいですね。
DATA
新竹商店┃特撰牛肉弁当
価格:1500円(税込)
消費期限:到着日
新竹商店┃モー太郎弁当
価格:1500円(税込)
消費期限:到着日
新竹商店┃松阪でアッツアツ牛めしに出会う!!
価格:1500円(税込)
消費期限:到着日