亀山早苗の恋愛コラム

不倫をあっさり許した夫に、身勝手ながら「寂しさ」を感じてしまう

立川志らく(56歳)の18歳年下の妻に不倫疑惑が生じ、志らく本人が番組内で釈明。妻を信じているし、こんなことで絆は壊れないと断言した彼だが……表向きはともかく、自分が浮気をしたときあっさり許してくれる夫を妻はどう見るのだろう。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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不倫をあっさり許す夫って……

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落語家の立川志らく(56歳)の18歳年下の妻に不倫疑惑が生じ、志らく本人が番組内で釈明という事態に追い込まれた。妻を信じているし、こんなことで絆は壊れないと断言した彼だが、子どももいることだしテレビではそう言うしかないだろうとも推察される。

実際に、表向きはともかく、自分が浮気をしたときあっさり許してくれる夫を妻はどう見るのだろう。

 

20歳年上の夫に浮気を気づかれたけれど……ナオミさんの場合

28歳のとき、20歳年上の男性と結婚したナオミさん(45歳)。現在は高校生と中学生の娘がいる。夫は今も元気に働いており、見た目は60代に見えないくらい若々しいのだという。

「それでもやはり夫に老いは感じます。実際、10年くらいセックスレスですしね。こういう言い方をしたら申し訳ないけど、こちらは女盛りで身も心も悶々としていました。5年ほど前から1年くらい、かつての同級生とつきあっていたんです。いけないのはわかってる。でもどうしても夫婦関係で満たされていなくて」

元同級生だから友だちとしてのノリで会っているだけと最初は思っていた。だが、彼が妻に拒絶されていると愚痴ったとき、思わず「私は夫に拒絶されてる」とつぶやいてしまった。お互いに見つめ合い、相手を求めているとわかったときは自分の気持ちを止めることができなかった。

「1年で会わなくなったのは、お互いにもうこのあたりでやめておいたほうがいいと思ったから。潮時というんでしょうか。ただ、別れたあとに夫が『オレはナオミが何をしてもかまわないよ』と言ったんです。明らかに私の浮気に気づいていた感じです。まあ、私もたびたび今日は遅くなるから娘たちをよろしくって夫にメッセージを送っていましたから、どうしてそんなに残業が続くのかと不審がられたこともありました」

それにしても別れたあとで、夫はなぜすべてを許すような発言をしたのだろう。どうせなら気づいた時点で責めるか、最後まで何も言わないでほしかったとナオミさんは言う。

「私の身勝手だとはわかっているけど……。夫は知っていたのに許していたよということをアピールしたかったのかもしれません。セックスレスだから他に男を作ってもしかたがないと思っている可能性もあります。いずれにしても、夫にとって私は“必要な存在”ではあるんでしょうね。でもあまりにあっさり許されるのって、妻という役割が必要なだけで、私個人を愛しているわけではないのかなと妙に寂しく感じましたね」

このあたり、彼女の複雑な心理が透けてみえる。身勝手だとわかってはいても、やはり夫にとって自分の存在の必要性が「役割」なのか「個人としての私」なのかは重要なのだろう。

 

「好きにしていいよ」は残酷……ユカリさんの場合

人にとって「自由」は大事だ。だが、野放しにされることに不安をもつのは、ユカリさん(42歳)だ。結婚して12年、10歳の子がいる。この1年、彼女は職場の10歳年下の後輩男性と仲良くしている。

「彼が恋人に振られたとき話を聞いたのがきっかけです。でも男女関係はないんですよ。酔って手をつないだりキスしたりしたことはありますが。私、本当に彼のことが好きなんです。だからこそ関係をもってはいけないと自戒しています」

恋は本物なのだと彼女は言う。自宅で仕事をしている同い年の夫は、酔って帰っても妻に優しい。

「私のほうが収入が多いからなのかな、夫は家事万端やってくれるし息子のめんどうもみてくれる。あげく、私がそうやって遅く帰っても何も言わない。それどころかねぎらってくれるんですよね。それがかえって重圧というか。いっそ、後輩くんと関係をもってしまおうか、そうしたら夫はもっと私と真剣に向き合ってくれるのかななんて思うこともあって」

以前、酔って帰ってごめんねと言ったら、夫は「好きにしていいよ」と答えた。投げやりな感じではなかったが、ユカリさんはどこか寂しかったという。彼女自身が言うように、夫は収入の多い妻に遠慮があって何も言えないのかもしれない。あるいは本当に妻の「自由」を尊重したいと思っている可能性もある。ただ、いずれにしてもユカリさんには、夫が真正面から自分と向き合おうとしていないと感じられるのだろう。

「夫はときどき、『ユカリはこの家の大黒柱だから』と笑いながら言うんですが、その言葉を私はすんなり受け止められないんですよね」

男女の役割が逆転してもまったくかまわないのだが、夫婦とも従来の役割にとらわれているところがあるのかもしれない。タイミングを見計らって、ユカリさんが夫に本音を言えればいいのだが……。
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