可燃ごみは焼却処理して資源化、不燃ごみは細かく砕いて埋め立てている
東京都の場合、可燃ごみ(燃やすごみ)の多くは清掃工場で燃やして灰にし、セメントの原料にしています。不燃ごみ(燃やさないごみ)は細かく破砕して容量を小さくし、資源物を回収したうえで処分場に埋め立てています。昔はごみを直接埋め立てていたので、処分場の断面をみるとごみが確認できます。23区のごみは東京湾の埋立処分場に、多摩地域のごみは日の出町にある広域処分場(一部はあきる野市の処分場)に埋め立てられます。また、資源になるものは回収したり再利用したりして、3R(リデュース・リユース・リサイクル)の実践によりごみの量を減らしています。
可燃ごみを無料で出せる市は武蔵村山市だけ!
可燃ごみを有料で処分する都内の各市町では、ごみ指定袋を購入し、その袋にごみを入れて出します。指定の袋の種類や価格は各市町によって異なるので、比べられるよう表にまとめてみました。表には23区と26市3町1村を載せてあり、島しょの町村は除いています。指定袋の価格は10枚あたりの額になっています。※23区はごみの収集や運搬等は区ごとに行いますが、処理施設のない区があり、効率良く処理するために共同で処理をしています。
東京都の各区市町村で、2018年11月現在燃やすごみを無料で出せるのは、23区と多摩26市のうち小平市と武蔵村山市、そして檜原村です。小平市は2019年4月に有料化する予定になっているので、市部で無料なのは武蔵村山市だけになります。国立市と東久留米市は2017年に有料化しており、時代は有料化の方向にありますが、武蔵村山市には横並びで有料化するのではなく、違う方法でごみの量を画期的に減らしてほしいものです。
指定袋の種類と価格で最も多いパターンは、10枚あたり5リットル100円・10リットル200円・20リットル400円・40リットル800円の組み合わせで、11市(立川市・武蔵野市・府中市・小金井市・日野市・国分寺市・国立市・狛江市・東大和市・小平市・東久留米市)が採用しています。国分寺市は3リットル50円もあります。有料の市町の中で最も負担が少ないのは清瀬市の5リットル100円・10リットル200円・20リットル400円・40リットル800円で、1リットルあたり1円に設定しています。
容器包装プラスチックも有料にしている市が多い
燃やさないごみについても指定袋の種類と価格を表にまとめてみました。価格が2通りある市は、燃やさないごみ以外の有料ごみの設定を載せてあります。粗大ごみ等も有料ですが、ここでは載せていません。青梅市のように可燃ごみよりも割安な価格に設定している場合もありますが、ほとんどは可燃ごみと不燃ごみの価格は同じに設定しています。また容器包装プラスチックごみを不燃ごみとは別で有料にしている市が結構あり、価格は不燃ごみの2分の1や3分の1に設定しています。調布市は過去に消費税を外税にしたからか端数が生じています。消費税が10パーセントになったら、指定袋の価格を改定するかもしれません。無料を維持している23区と武蔵村山市と檜原村が今後有料化するのかどうかとても気になるところです。
ごみは大きく分けると、可燃ごみと不燃ごみと粗大ごみですが、分け方は区市町村によって異なることも多々あります。新たな区市町村へ引っ越した時は、ごみの出し方の冊子を熟読し、正しく出せるようにしておきましょう。もしごみ処分の費用負担が軽い場所を希望するなら、引っ越す前に負担額を確認しましょう。
循環型社会の形成を目指そう!
2019年に有料化予定の小平市のホームページをみると、有料化によって市民が負担する1世帯あたりの費用は月額500円弱を想定しています。大きな額ではありませんが、今まで無料だったものが有料になると、かなり負担に感じる市民もいるのではないでしょうか。区市町村によって処理費用が異なることから、不公平感を持つ人がいるかもしれません。何とかして23区や武蔵村山市でごみを出そうと考える人もいるかもしれません。23区のごみの量は平成元年をピークにかなり減ってきています。ごみの量が少なければ有料も気にならなくなるはずです。都民みんなで努力し、循環型社会を形成していきましょう。