香りを大切にした記憶に残るパティスリーが武蔵小杉にオープン
武蔵小杉駅から徒歩3分ほどの立地に、長年モンサンクレールでスーシェフ(製造責任者)を務めてきた脇坂紘行さんのお店「L’ATELIER HIRO WAKISAKA(ラトリエ ヒロ ワキサカ)」が2018年8月2日にOPENしました。新たに建築されたタワーマンション「パークシティ武蔵小杉ザ・ガーデン」の1Fです。他にもコーヒーの「猿田彦」や洋食の「三笠会館」、地元で愛されているパン屋「ブーランジェリー・メチエ」なども移転OPENしました。魅力的なお店が並び、途中下車しても立ち寄りたいお店です。
イズニーバターの風味が広がる「フィナンシェ ナチュール」
店頭には焼きたての焼き菓子が並び、焼き立てのフィナンシェの良い香りが店内に広がります。「フランスの小さいパン屋さんの焼き立てのフィナンシェが美味しくて。そんなフィナンシェを目指しています」と脇坂さん。フランスの“ノルマンディー産のイズニー発酵バター”を贅沢につかったフィナンシェは、バターの芳醇な香りが魅力です。
「フィナンシェ・ナチュールはバターの焦がし加減を浅めにして、バターのミルキーでリッチな香りと味わい表現しています」(脇坂さん)
アーモンドはスペイン産のマルコナ種を使用し旨みが強い。また試作を重ね配合にこだわった“ゲランドの塩”が隠し味。ごく軽い塩気が、粉やアーモンドの旨み、さらにバターのコクを引き出しています。焼き立ては表面がサクッ!中はしっとり。2~3日経った後も、生地がバターを抱き込んで、しっとりとまとまりのある味わいです。
ほろ苦く香ばしいキャメルを忍ばせた「ガトーブルトン キャラメルサレ」
「ガトーブルトン」はフランスのブルターニュ地方の代表的な地方菓子。こちらもイズニーの発酵バターを贅沢に使用し、さっくりとしながらも厚みのある生地感が魅力です。中には、ほろ苦い塩キャラメルが隠されています。このキャラメルの焦がし加減が絶妙です。「キャラメルは誰にも任せず、自ら炊いています。焦がし加減で味が変わってしまうので」(脇坂さん)
深めに色づいたキャラメルのほろ苦い風味や香りが、リッチなバターの味わいを引き締めています。パッケージも可愛い!手土産によいですね。少しずつ皆で分けてコーヒーと共に楽しみたいです。
完熟バナナが香る「エキゾチック」
「エキゾチック」はコロリンと可愛いフォルムが印象的なパッション、パイナップル、マンゴーとバナナのプティガトー。一口いただくとパッションやマンゴーに負けない、バナナの芳醇な香りが印象的。「完熟させたバナナをアングレーズソースで合わせて、バナナシェイクを作るようなイメージでバナナを使用しています。バナナのピューレでは表現できない完熟バナナならではの香りです」(脇坂さん)。中心のバナナムースを一口いただくと、バナナを頬張った時に感じるあの香りがいっぱいに広がります。
隠し味程度にパッションの軽やかな酸味。さらに、マンゴーとパイナップルの果肉が加わりフレッシュ感が広がります。サクサクのココナッツのサブレが食感のアクセントになって、夏にふさわしいプティガトーです。 ラトリエ ヒロ ワキサカのお菓子は、どれも「香り」が印象的。
「人はふとした瞬間にかいだ香りで、その香りにまつわる記憶や思い出、その時の情景が瞬く間に蘇ることがよくあります。香りというものは、記憶に残り、脳に直接訴えかけることができるすばらしい要素だと思います。焼きたての香り、柑橘の香り、スパイスの香り、果実の香り、お酒の香り…ラトリエ ヒロ ワキサカでは“香り”を味わいの構成の1パーツとしたお菓子を通じて、お客様の幸せな記憶に残るお菓子を提供していきます」と脇坂さん。
今後はチョコレート作りも手掛けられ、香りを移したオイルを忍ばせたボンボンショコラを制作予定。「香りのオイルだと、より繊細に香りを表現できるんです」と語る脇坂さん。今後の展開も楽しみです!
▼プロフィール
大阪の大学卒業後、ムッシュマキノ、なかたに亭、キャリエールヒデトワで経験を重ねる
2009年 モンサンクレールへ入社。同年スーシェフを務める
2018年 武蔵小杉にラトリエ ヒロ ワキサカOPEN
▼受賞歴
2012年 TBSテレビ「Asian Ace」優勝
2014年 「ジャパンケーキショー」グランガトー部門 大会会長賞
2015年 「第一回内海会味覚コンクール」 金賞
SHOP DATA
「L’ATELIER HIRO WAKISAKA(ラトリエ ヒロ ワキサカ)」神奈川県川崎市中原区小杉町2-276-1 パークシティ武蔵小杉ザ・ガーデン ザ・ガーデン タワーズイースト1F
TEL 044-281-3865
営業時間 11:00~19:00
月曜定休(祝日は営業)
イートインなし