初夏の青もみじを求めて、貴船神社へ
初夏に京都を訪れると、私には必ずといっていいほど訪れる場所があります。それが、左京区貴船にある貴船神社です。ここ貴船は標高が高いことや、木々に覆われていることから、京都市内よりも5度ほど気温が低く、夏場は貴船川に設けられる川床は涼を求めに訪れる人々で賑わいます。叡山電車の貴船口駅から、鴨川の源流である貴船川の上流を目指して30分ほど歩くと、本宮へと続く二の鳥居が現れます。二の鳥居から続く表参道の約80段の石段は、初夏ともなると石段脇のモミジが柔らかな萌黄色になり、両脇の朱色の春日灯籠とのコントラストに圧倒されます。
こちらは鴨川の水源地にあたり、本宮には水の供給の神様をお祀りしていて、創建は不詳ですが言い伝えによると、神武天皇の皇母にあたる玉依姫命が黄船に乗り、大阪湾から水源を求めこの地の奥宮に至り、水神を祀ったのが始まりと言われています。
御神水に浮かび上がる、水占みくじに挑戦!
水神というだけあって、本宮には御神水が湧き、神社オリジナルの容器に汲んで持ち帰ることもできます(1本300円)。さらに御神水に浸すとメッセージが浮かび上がる、水の神社に相応しい「水占みくじ」(200円)も。今回、久々に挑戦してみたら、幸運なことに大吉でした!本宮からさらに奥へ行くと結社に至ります。こちらは縁結びの神様として知られるのですが、その謂れが恋する女子の心をくすぐります! というのも、平安時代の女流歌人・和泉式部が心変わりした夫との復縁祈願のために参詣し、名歌を捧げて祈願したところ見事に叶ったとか。
その以降、縁結びを願う人々が細長い葉を玉垣などに結びつけて祈ったとか。現代は細長い緑色の紙「結び文」(200円)に願い事をしたためて、結び処に納める習わしになっています。
結社の奥にあるのが、貴船神社の源となる奥宮です。玉依姫命が乗ってきたと伝わる船は石で包んだとされているのですが、船形石として奥宮本殿の側に今も祀られています。
末社の横にはご神木である、連理の杉が空高くそびえています。連理とは別々の木が重なってひとつになるという意味で、夫婦や男女の仲睦まじいことをいうのですが、この御神木は杉とカエデがひとつになったものだそう。パートナーのいる方は、連理の杉に祈願したいものですね!
5月の週末は新緑のライトアップを堪能
昼間の貴船神社の青もみじも十分にきれいなのですが、2018年5/12(土)、13(日)、20(日)、26(土)、27(日)には、夕暮れから20:00まで新緑のライトアップが行われます。実は私も訪れてきたのですが、夕暮れから薄暮、月明かりと刻々と移り変わる風景の中で、灯籠の中で揺れる灯りの色もしだいに存在感を増し、昼間には決して見ることのできない幽玄な情景が広がっていました。
「貴船神社」
・住所:京都市左京区鞍馬貴船町180
・電話番号:075-741-2016
・拝観時間:6:00~20:00(時季により変動あり)
※授与所は9:00~17:00(時季により変動あり。ライトアップ日は~20:00)
・拝観料:無料・交通:叡山電車貴船口駅から徒歩30分、または京都バス貴船バス停から徒歩5分
限定の御朱印がいただけるプランにも注目!
青もみじのライトアップをさらに楽しめるのが、JR東海「そうだ 京都、行こう。」の旅行商品「青もみじ御朱印めぐり」。貴船神社をはじめとする市内10社寺(貴船神社、下鴨神社、河合神社、常寂光寺、神護寺、東福寺、曼殊院門跡、東寺、北野天満宮、宝厳院)で2018年9月30日まで行われている企画で、社寺めぐりに便利なチケットや、限定の特別御朱印授与券などの特典がセットになった旅行商品です(宝厳院は~2018年6月30日)。
京阪電車・叡山電車1dayチケット(特別版)+京都地下鉄・嵐電1dayチケット
+上記10社寺の特別御朱印から2カ所で特別な御朱印がいただける授与券がセットに。1dayチケットは、日にちを分けての使用も可能。特別御朱印については、3カ所目以降の社寺でも、台紙を提示すれば1カ所300円で受けることができます。
貴船神社の特別御朱印には、青もみじと水を表す黄緑の印が押され、特別感があり、初夏の素敵な思い出になりそうですね。
授与所には貴船神社限定の水玉模様がかわいい御朱印帳も販売しているので、こちらもチェックしてみてください。
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