株主優待/戸松信博オススメの株主優待レポート

ラサ商事の株主優待はお得?QUOカード1000円分

ラサ商事(3023)は10万円以下で購入出来るニッチトップ銘柄です。景気敏感株としてキャピタルゲインも期待できますが、配当や株主優待狙いでも妙味があると思います。

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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10万円以下で購入出来るニッチトップ企業

ラサ商事(3023)は10万円以下で購入出来るニッチトップ銘柄です。景気敏感株としてキャピタルゲインも期待できますが、配当や株主優待狙いでも妙味があると思います。

ラサ商事(3023)は10万円以下で購入出来るニッチトップ銘柄です。景気敏感株としてキャピタルゲインも期待できますが、配当や株主優待狙いでも妙味があると思います。


ラサ商事(3023<東証1部>)は、資源や金属素材、産機・建機、またリサイクル設備や化成品などを各種メーカーや官公庁に供給している専門商社で、主力の鉱物ジルコンサンド、産機・建機用特殊ポンプ、水砕スラグ製造設備など、各分野で国内トップシェアを誇る製品を展開しているニッチトップ企業です。

ジルコンサンドは、セラミックスの釉薬、高炉の耐火材、半導体チップの鏡面加工、液晶やプラズマパネルの製造工程まで、用途の幅広い鉱物資源です。

同社は、1939年に化学メーカーのラサ工業(東証一部:4022)の営業部門が分離独立して設立された会社で、麦などの食糧や鉱物資源を取り扱う商社として活動していました。その過程でオーストラリアメーカーの特殊ポンプに着目し、その商品化によって産機建機関連事業をスタート。その後も、機械にとどまらずその周辺機器や水砕スラグ製造設備や電力向け設備を取り扱う環境設備関連へと事業を拡大していきました。

この資源・金属素材関連、産機建機関連、環境設備関連を柱に成長を遂げ、さらに2012年以降は積極的M&Aによって事業拡大を進めてきました。

現在は既存の3事業に加え、化成品関連、プラント・設備工事関連、不動産賃貸関連と、合計6事業を展開しています。

基幹3事業でトップの強み

鉱山資源から産機、プラントエンジニアリングまで派生事業を取り扱い、買収によって事業基盤を強化させてきた同社には大きく3つの強みがあります。

<1>鉱山資源関連事業での強み
国内シェア50%以上のジルコンサンド世界最大規模の生産量を誇るオーストラリアの生産会社から独占輸入しており、国内取扱量の50%以上を担っています。

<2>産機・建機関連事業での強み
スラリー(固形物粒子を液体( 清水、海水、化学薬品等)と混合したり、分散・懸濁させたもの)を移送するためのスラリーポンプの一つ、ワーマンポンプで国内トップシェア

<3>環境設備関連事業での強み
「水砕スラグ製造設備」を設計から建設、運転サポートまで一貫提供できるのは、日本では同社だけ。また世界的でも3,4社しか存在しません。

ニッチな分野ではあるものの、トップシェアを構築しており、価格競争に巻き込まれにくい安定した収益力となっていると言えます。

好調な足下の業績

2018年3月期第1-3四半期の業績ですが、売上は0.5%減の205億1300万円ですが、純利益は8.1%増の7億4000万円。環境設備の前期大口受注の反動減で減収となりましたが、資源・金属素材がジルコンサンドの品不足を背景とした販売価格上昇が寄与し、黒字転換。また、産機・建機関連は民間向けが好調に推移しました。そのほか、化成品関連では原油価格が落ち着き、自動車や電線向けが好調に伸びたことから30%の増益と利益増に貢献。一方、プラント・設備工事関連は第4四半期に完工が集中するとのこと。

通期業績は大幅増収増益、そして増配の見通しです。事業環境は良好で、企業の旺盛な設備投資や資源需要の拡大を追い風とした業績の伸びが期待できると思います。

また、健全な財務体質も評価されます。2017年12月末時点の財務内容は、自己資本比率が50.6%で、77億6600万円の有利子負債があるものの、41億9000万円の現金等キャッシュを考慮するとネットDEレシオ(純有利子負債÷自己資本)は0.24倍。流動比率1.9倍、固定比率0.8倍と長短ともに支払い能力も十分です。財務内容は2015/3期から改善が続いており、この点も好印象です。利益改善によりROEも16/3期の8.1%から17/3期には10.8%に改善しています。

財務基盤が健全であり、M&Aを機動的に実施しやすいことは意識しておきたいです。同社は計画にM&Aによる影響を織り込んでいません。今後M&Aがあれば収益寄与期待によって株価が上振れる可能性があるからです。

現金配当と株主優待を合わせた配当利回りは4%超!

なお、同社は2017年3月期より基準とする配当性向を20%前後から25%前後に引き上げると発表しています。配当性向の引き上げは評価できますし、利回りが高い点も好印象です。

株主優待の内容は、100株以上1年以上の保有で1000円相当のクオカード、保有期間が1年未満であっても500円相当のクオカードをゲットできます。株価を922円、今期配当予想を30円とすると、株主優待と現金配当を合計した総合利回りは4.3%となります(100株を1年以上保有していた場合)。

景気敏感株としてキャピタルゲインも期待できますが、配当や株主優待狙いでも投資妙味がある銘柄と思います。

参考:日本株しっかりサポートナビ


※記載されている情報は、正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告無く変更される場合があります。また、資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、御自身の責任でお願い申し上げます。

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