進化した水冷ハーレー「ストリートロッド」

ハーレーの水冷モデル「ストリート750」が進化した新型モデル「ストリートロッド」

ハーレーの水冷モデル「ストリート750」が進化した新型モデル「ストリートロッド」


2017年3月のモーターサイクルショーでお披露目となったハーレーダビッドソンのニューモデル「ストリートロッド」。こちらは以前ご紹介した「ストリート750」(排気量750cc 水冷Vツインエンジン搭載モデル)をベースに、よりレーシーなスタイルへとモディファイされたストリートバイクです。

ノーマルのストリート750と見比べると、車高並びにシート高がアップしているのがわかる

ノーマルのストリート750と見比べると、車高並びにシート高がアップしているのがわかる


ご覧のとおり、ノーマルのストリート750と比べると車体の高さそのものがアップしています。足つき性は損なわれてはいますが、カフェレーサーという本モデルのコンセプトに則ったスタイリングは実現できていますね。フロントフォークの角度もノーマルに比べてキュッと絞られており、車体そのものが引き締まったよう。クルーザースタイルのストリート750が、マッシブなマシンとして生まれ変わりました。

イメージしたのは伝説の名車XLCRか

ストリートロッド レフトビュー

ストリートロッド レフトビュー


カフェレーサーと言えば、フロントフォークの左右に垂れ下がるように備わるレーシーなハンドル「セパレートハンドル」(通称セパハン)と、後方に踏み込むようなポジションが求められるバックステップの2つが不可欠と言われます。

ドラッグバーにミッドコントロールステップなど、カフェレーサーらしからぬディテールで固められたストリートロッド

ドラッグバーにミッドコントロールステップなど、カフェレーサーらしからぬディテールで固められたストリートロッド


その点で言えば、このストリートロッドはその流儀に目を向けることなく、独自のカフェレーサー道を示しているよう。真一文字のドラッグバーにニュートラルなミッドコントロールステップ、すっと持ち上げられたカフェシート、真っ黒で持ち上がったボディ、そしてオリジナルのヘッドライトバイザーと、その出で立ちはハーレーダビッドソンの歴史に燦然と輝く1970年代の名車 XLCR そのもの。

1977年に登場したハーレーの元祖カフェレーサー XLCR

1977年に登場したハーレーの元祖カフェレーサー XLCR


当時、その XLCR を手がけたデザイナーにしてダビッドソン一族の末裔ウィリーGは、欧州でムーブメントとなっていたカフェレーサーをハーレーに取り込むべく、独自の美学に基づいたマシンを描き出したのです。販売当時は鳴かず飛ばずだったのが、今ではレアモデルとして高い人気を誇るようになり、こうして次世代モデルにインスパイアされるまでになりました。

見た目だけじゃない性能面の向上にも注目

ストリート750以上の性能を兼ね備えたストリートロッド

ストリート750以上の性能を兼ね備えたストリートロッド


ビジュアルイメージは XLCR ながら、ストリートバイクとしての性能はノーマルモデルよりもグンとアップしているのがわかります。近年のハーレーに多く見られる倒立型フロントフォーク & ダブルディスクブレーキングシステム、そしてホイールサイズは現代バイクのマナーとも言える前後 17 インチ化が図られ、エンジンパフォーマンスもノーマルを大きくしのぐ仕様になっているそう。元々エンジンに対する評判は良かっただけに、生粋のバイク乗りにとっては期待が高まるバイクだといえるでしょう。

購入に際してのポイントは「ハーレーに求めるものとは」

107万円というストリートロッドの価格は適正か?中古市場と見比べると、やはり割高な印象は否めない

107万円というストリートロッドの価格は適正か?中古市場と見比べると、やはり割高な印象は否めない


このストリートロッドの販売価格は最安値で107万円(税込)と、3桁万円オーバーがすっかりアベレージとなっています。2015年デビューした当時は85万円と、歴代最安値で販売されたのですが、今やノーマルのストリート750でも100万3000円という価格。カスタムメニューを見るとお値打ち感はありますが、こうなってくると「そもそもストリートロッドでいいのか?」という疑問がなくはありません。

ポイントは「ハーレーダビッドソンに何を求めるか」。軽快にスポーティなバイクで走りたい!のであれば、ストリートロッド以外にもスポーティなバイクは多数存在します。国産メーカーから排出されているモデルと見比べれば、安価で性能にも勝ります。そこに「ハーレーダビッドソンだから」というエクスキューズが加わるかと言われると、ストリートロッドやストリート750ではあまり意味をなさない印象です。

ハーレーダビッドソンの真髄をいちモデルだけで語るのは難しい

ハーレーダビッドソンの真髄をいちモデルだけで語るのは難しい


100万円という金額を基準とすると、中古車市場には同額かそれ以下の価格で"ハーレーらしいハーレー"が何種類も存在します。"ハーレーらしさ"とは、独特のトルクと鼓動を味わいながらクルージングできるオリジナリティ。シャープでスリリングなストリート750やストリートロッドはハーレーから離れ、違うカテゴリーへと向かっている感が否めません。

このストリートロッドに何を求めるのか。「ハーレーらしさ」なのであれば、僕なら程度の良い中古のエボリューションスポーツスターを買いに走るでしょう。すごく日本人向きのスタイルへと高められたストリートロッドですが、ライバルがひしめく国産メーカー群に飛び込むとキャラが埋もれてしまうことを考えると、魅力そのものが薄まるかのよう。

ストリートロッドにご興味を持たれた方は、ぜひ他のハーレーモデルや国産モデルと乗り比べてみてください。各モデルの長所と短所を体験できれば、自分に合ったバイク像が輪郭を持ってくると思います。


[スペック]
全長2,130mm/車重238kg/シート高765mm/ホイールベース1,510mm/排気量749cc/エンジン:水冷Vツイン「レボリューションX」/タンク容量13.1リットル/タイヤサイズ(F)120/70 R17 V (R)160/60 R17 V

[メーカー希望小売価格](消費税込)
・ビビッドブラック:1,070,000円
・チャコールデニム:1,098,000円
・オリーブゴールド:1,098,000円

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