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元カレと衝撃的な再会をしてしまったら……

もうすっかり忘れたつもりの元カレと衝撃的な再会をしてしまったら、女性たちはどういう感情に陥るのだろう。そしてその「すっきりしない気持ち」をどうしたらいいのだろうか。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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元カレとの再会で揺れる女性たち

元カレとの再会で揺れる女心

元カレとの再会で揺れる女心

元カレとばったり……ということは珍しくない。ただ、それが衝撃的な再会だったとしたら、そしてそこで憎しみの気持ち、あるいはまたも恋心がわき起こってきたとしたらいったいどうしたらいいのだろうか。

そんな悩みをいくつか聞いた。もしドラマにしたら「ご都合主義すぎる」と言われるような内容ばかり。まさに事実は小説より奇なりである。


妹の婚約者が元カレだった

仲良し姉妹だったが、彼の出現で……

仲良し姉妹だったが、彼の出現で……


「妹が連れてきた婚約者が、若いとき少しだけつきあっていた彼だったんです」

サリナさん(38歳)は暗い表情でそう言った。父が亡くなって8年、母と2歳年下の妹と女3人で気楽に暮らしてきた。サリナさん自身に結婚願望はほとんどなく、妹も同じだと思っていたのだが……。

「3人とも働いていますからお互いに干渉もせず、本当に気楽な生活でした。去年の暮れ、妹が突然、『この人と結婚する』と彼を連れてきたんです。つきあっていることさえ聞いてなかったので、彼が家に入ってきたときはびっくりして声も出ませんでした」

彼とは知り合いが主催したの飲み会で知り合い、20代半の短期間つきあっていたのだが、彼の浮気で破局した。別れたあと妊娠が発覚、彼に連絡をとったが最後まで「オレは知らない」と逃げられたのだという。

「泣く泣くひとりで中絶しました。親しい友だちがカンパしてくれて。ただ、飲み会を主催した知り合いは親しい人ではなかったし、そんなことが噂になるのも困るので、あまり公にはできなかった。ただ、あの男だけは許せないと心の中でずっと思っていました。それがよりによって妹の結婚相手だなんて」

サリナさんは、彼とは話さず、挨拶を交わしただけで「急用ができた」と家を出た。彼がしれっとしているのが気に入らなかった。時間を見計らって帰宅すると、妹がにやにやしながら「おねえちゃん、私が結婚するのが気に入らないんでしょう」と言う。母親まで笑っていた。どこまで真実を話せばいいのか、彼女は迷う。このままでは妹は幸せになれないとも考えた。だが、恋に夢中になっている妹は、姉の注進を嫉妬としか受け取らないだろう。なにより彼はどう考えているのだろうか。

「だけど妹に彼の連絡先を聞くのもヘンでしょう? どうしたらいいかわからなかった。ただ、あの男と結婚させてはいけない。それだけを考えていました」



結局、妹とは疎遠に……

まさか入籍するなんて……

まさか入籍するなんて……


妹にさりげなく、彼の勤め先を聞き、彼女は彼に会いに行った。

「私の妹だとわかっていたのか、あのときどうして逃げたのか。それだけを聞きたかったんです。彼は私が会いに来たとわかると、外の喫茶店に連れ出しました。そして『あのときのことは内緒にしてほしい』と。よくある苗字だから、私の妹だとは知らなかったというんだけど、本当かどうかわかりませんよね。それにいきなり内緒にしてほしいという言いぐさもカチンときて。こいつの性根は変わってない。やはり妹にはすべて話すべきだと考えました」

帰宅して、妹にすべて話した。母にはさすがに話せなかったのだ。きっと妹は結婚をとりやめると思っていたが、妹の意志は変わらなかった。

「ふたりはつい最近、婚姻届を出したようです。私はずっと義理の弟を恨み続けていくんでしょうね。私は妹の気持ちもわかりません」

結婚を機に、姉妹の仲が不穏になったことを母は心配しているという。爆弾を抱えたような状況は続く。


元カレに再び恋心が……

娘を通わせるテニススクールで元カレに再会・

娘を通わせるテニススクールで元カレに再会・


もう一つの例は、転勤族の夫とともに、結婚して12年の間に4回も引っ越しをしているサクラさん(40歳)。昨年春から都内で暮らしているが、10歳の長女がどうしてもテニスをやりたいというので、近くのテニススクールに通わせることにした。コーチに会ったとき、腰を抜かしそうになったという。

「私も中学からテニスをやっていたのですが、コーチが大学のテニスサークルの先輩だったんです。彼とは学生時代つきあっていました。卒業と同時に彼は遠方の会社に就職、私は遠距離恋愛でもよかったけど、『今は仕事のことだけ考えたい』と一方的に別れを宣言された。その後、私は引っ越しばかりでサークルの集まりにも出ていませんでしたから、彼がどこにいるかまったく知らなかったんです」

彼は人間関係がうまくいかず、30歳のときに退職。以来、テニスのコーチとして生計をたてているのだという。

「42歳になっても独身なんだよねと彼は笑っていましたが、そういうことなら私は結婚しなかったのにと思わず言ってしまいました。彼には『よく言うよ』と流されたけど。今さらどうにもならないのはわかっている。でもそれ以来、娘の送り迎えをするたびに彼を目で追ってしまうんです。会うたびに胸が苦しくなる。娘は彼にすっかり懐いて慕っているから、スクールを変えるわけにもいかないし」

どうにもならないんだけど、とサクラさんは何度も繰り返す。40歳になってこれほど苦しい片思いをするとは思っていなかったと目を潤ませた。


耐えるだけだと感情が肥大していく

元カレとの衝撃的な再会によって、いろいろな感情が渦巻くことはあるだろう。憎悪も恋心も、消そうとして消せるものでもない。耐えるだけだと感情が肥大していくかもしれない。

こういう場合は、とにかく自分の今の感情を冷静に見つめて、「憎悪の感情は棚に上げる」とか「恋心は友情に変える」とか、何かしらの処理をしたほうがいいのかもしれない。

今の生活を守りたいと願うなら。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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