お金持ち脳に変わるための最初のステップは
仕事の効率を上げたい、お金持ちになりたい……。目標を達成するためのカギは、「脳との付き合い方」にあった?脳の持つ「クセ」を知り、うまく活用することで、成果をだしやすい体質を作ることが可能なのだそう。作家で医師の米山公啓先生が、脳の効率的な鍛え方をレクチャー!4回に渡り、お届けします(第2回「医師が教える!明日からできるお金持ち脳の鍛え方」から続きます)。筆者:よく「目標は思うだけでなく、口にする方がいい」と聞きます。根拠はあるのでしょうか?
米山医師:目標を口に出すことで、脳はそれを叶えようとするんです。自分の言ったことに対して、「約束を守ろう」とする行動原理が働き、それにより、目標を達成するためにはどうすればいいだろかと考えだすんですね。脳の回路が変化し始めることで、思考が変わり、目的に向かって行動するようになるというわけです。
お金が貯まる人の行動を真似するだけで貯まるのはナゼ?
筆者:頭のなかで思うだけでは、ダメなのですか?米山医師:頭のなかで思っているだけだと、自分ひとりだけの問題です。それだと、「もしも難しいならば、やめればいいや」と簡単にあきらめてしまう。ですが、口にすることで、発言が他人への影響力を持ちますから、自分に負荷がかかり、実現に向けて行動するようになります。動き出すための動機付けとして、「思いを口に出すこと」は、簡単かつ有効な方法なんですね。
また、目標とする人の真似をするのもいい方法です。脳には「ミラー細胞」という神経細胞があります。例えば、目の前の相手がお腹を抱えて痛そうにしていると、なぜか自分まで痛くなるような気持ちになることはありませんか?相手の動作を見るだけで、どんな気持ちなのか理解できてしまうためです。
筆者:つまり、お金持ちになりたい人は、彼らの考え方や行動を真似ればいい?
米山医師:真似をすることで、その人が培っていたスキルを短期間で学べますから時間とお金の節約にもなります。とはいえ、人間は見返りがないとなかなか頑張れないのも事実。あるいはそれをやりたい、好きだという感情に持っていくか。ですから、以前にもお話しした(参考記事「脳のクセ」を利用すれば、お金持ち体質に変わる!)通り、目的と目標をうまく設定してモチベーションを作り出すことが大切なんですね。
教えてくれたのは……米山公啓さん
1998年に内科助教授を退職。本格的な著作活動を開始。現在も週3日、東京都あきる野市にある米山医院で診療を続けている。1990年に看護雑誌にエッセイの連載を始めたのをきっかけに、現在では医学ミステリー、小説、エッセイ、医療実用書などを手がける。年間10冊以上のペースで書き続け現在までに280冊以上を上梓している。
取材・文/西尾英子
【関連記事】