原油価格の上昇でついに燃料サーチャージが復活
全日空(ANAホールディングス)<9202>と日本航空<9201>は2017年2月1日の発券分より、国際線の燃油サーチャージを全路線で徴収を開始します。「2017年、原油価格はこれからどう動く?」の記事では、原油価格の動向次第では「燃油特別付加運賃(以下燃料サーチャージ)」が上昇する可能性があることにふれましたが、原油価格の上昇でついに燃料サーチャージが復活します。燃料サーチャージの価格に影響を及ぼしているのが原油価格です。2016年以降、上昇傾向にあります。そこで、原油価格が今後どう動くのかを考えてみました。
現状を確認する
原油価格で最もポピュラーな指数は、ニューヨーク商業取引所のNY原油先物(WTI)でしょう。NY原油先物(WTI)のチャートを見てみましょう。2017年1月3日に1バレル55.24ドルの高値をつけました(囲印をつけました)。以降は1バレル50ドルから55ドルの間を行ったり来たりしています。
原油価格が2016年に12年ぶりの安値水準となって底打ちした背景としては、11月にOPEC総会で減産合意、12月には石油輸出国機構(OPEC)とロシア等の非加盟の主要産油国が閣僚会合を開いて15年ぶりに協調減産で合意したことが挙げられるでしょう。
原油価格は今後はさらに上昇するのでしょうか?
トレンド分析をしてみる
NY原油先物(WTI)の日足チャートを見てみましょう。原油価格のトレンド=方向性を考えてみましょう。トレンドを考える分析方法のことを、トレンドライン分析と言います。株価を支える「下値支持線」、上値を抑える「上値抵抗線」を引くことで、トレンドライン分析を行うことができます。
短期的な下値支持線を引いてみました。原油価格は短期的には、下値支持線を下回ったことで上昇トレンドから下落トレンドに、短期的にはトレンド転換した可能性があります。
原油価格が昨年底を打った時には、「レギュラーガソリンが1リッター100円を下回った」というニュースがありました。燃料サーチャージの復活で天井となるのでしょうか?今後の動向には注目ですね。
なお、原油価格関連を株式投資のように手軽に取引できる金融商品としては下記があります。なお、ベア型は弱気の時に使う金融商品です。
「WTI原油価格連動型上場投信」(1671)
「ETFS WTI原油上場投資信託」(1690)
「NEXT FUNDS NOMURA原油インデックス上場」(1699)
「原油ダブル・ブルETN」(2038)
「原油ベアETN」(2039)
※投資の判断につきましては、ご自身の責任でお願いします。
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