原点に立ち返り、さらなる進化を目指す
ダイキン工業は、同社ルームエアコン“うるさら7”の最新モデルを、2016年11月1日に発売する。2.2kWモデル(おもに6畳用)~9.0kWモデル(おもに29畳)用まで、全10ラインアップを用意。価格はオープンで、想定販売価格は4.0kWモデル(おもに14畳用)が29万円前後となっている。省エネサーキュレーション気流、新さらら除湿、ストリーマー内部クリーン、無給水加湿、センサー節電といった機能を搭載し、2013年に誕生した初代うるさら7。その後、2015年に登場した、プレミアム冷房/タフネス冷房などを備える3代目までは「基本性能と冷房の快適性」を追求してきた同シリーズだが、2016年度モデルの新生うるさら7では暖房“垂直気流”を追加するなどして「暖房の快適性強化」にも取り組んできた。
そのような流れを経て、今回発表された5代目うるさら7は、これまでの歩み見直して原点に立ち返りつつ、進化にチャレンジするモデルとなっている。着目したのが、エアコン“運転開始時”に起きがちな懸念――「部屋全体の温度ムラ」および「冷やし過ぎや暖め過ぎ」に対する新提案だ。
気流コンビネーションで部屋の空気を素早くかき混ぜる
「部屋全体の温度ムラ」を解消するために採用された“気流コンビネーション”は、従来暖房向けに提供されていた垂直気流を冷房にも採用するというもの。冷房運転開始直後は天井に気流を沿わせする“サーキュレーション気流”で運転し、15分後に垂直気流に切り替えることで、これまで以上に素早く部屋の空気をかき混ぜることが可能になった。ダイキンの調査によれば、運転開始から温度ムラがなくまるまでの時間は、一般的なエアコンの上吹きの冷房が約55分なのに対して、気流コンビネーションは約17分と、約3倍の早さで温度ムラを解消するという。加えて、人・床温度センサーも応用することで、壁から伝わる熱による温度上昇にも対応する。
どんな家でも最適な自動運転を実現
うるさら7シリーズでは、“快適エコ自動”というその名の通り、快適かつエコな運転を両立するモードが搭載されている。しかし、従来は“特定の住宅環境”を想定した運転制御のため、住宅環境によっては冷え過ぎ、温まり過ぎ、運転のムダが発生することもあった。そこで、2017年度モデルでは“フィードバック学習制御”を新たに搭載。運転開始時の温度、室温目標到達までの時間、圧縮機の回転数の情報を運転ごとにモニタリングし、学習をすることで、部屋の状況に合わせ運転を実現する。冷え過ぎ&温まり過ぎを防ぐだけでなく、消費電力がもっとも大きい運転開始時の消費電力を最大で約20%削減できるとのことだ。
[関連サイト]
ダイキン工業:ルームエアコン