ユーティリティーコンフォート
◆rag & bone(ラグ & ボーン)
アウトドアやワークウエア、ミリタリーなどの要素を持つ「ユーティリティー」のテイストは無骨さを一段と薄め、しなやかさを高める。着心地のよさを重んじる「コンフォート」の流れと重なり合って、アクティブ感と使い勝手を同居させる。タフさや男っぽさは控えめにして、ナチュラルなフォルム、穏やかな質感を目に残す。ロングトレンド化したミリタリーの残り香は帯びつつも、シーンを選ばないスタイリングに進化を遂げる。
ヘビーに見せないライト系アウターが秋冬ルックをポジティブに彩る。ブルゾンやスタジアムコート、マウンテンジャケットなどの羽織り物はボディーをくるみすぎず、軽やかなレイヤードに導く。ユーティリティーアイテムに由来する実用性は備えながらも、ムードを固定しないさじ加減は、自在の組み立て「スポンテニアス」に生かしやすい。
(画像協力)
rag & bone
全体に着こなしの「自由度」が上がる点が16-17年秋冬シーズンの風向き。むしろ、従来のシナリオ通りのコーディネートは野暮ったく映る可能性すらある。ずらし、崩しを取り入れ、遊び心や茶目っ気を発揮して、着慣れた組み合わせを「解体」するようなチャレンジ精神が試される。組み立てで意識したいのは、ワントーンでまとめてしまわない「こなれ顔ミックス」。今までのコーデの「公式」に、摩擦を起こしかねないアイテムを差し込むと、かえってテイストに深みが増して、大人のエレガンスを印象づけやすくなるはずだ。
【関連記事】
◆ドレスアップの隠し味は“ヌケ感” 賢いコーデを学ぶ
◆新トレンド「タッキー(ダサかわ)」は大人の女性向き
◆世界が認めた!ジャポニズムを着こなす新トレンド
◆失敗しない!ミリタリーを大人っぽく着こなす鉄則
◆スカーフ、バンダナを首巻き×10!技ありコーデ実践編
【ガイドの最新情報】
◆宮田理江 公式サイト「fashion bible」