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2016-17年秋冬ファッション注目トレンドを速習(6ページ目)

2016-17年秋冬ファッショントレンドは型にはまった着姿から抜け出して、もっと自由に大胆におしゃれとたわむれるという趣向に。特大サイズや複雑ミックスなど、これまでの約束事を踏み越えるような冒険が相次いで提案。軸になるのは、着こなしを自発的に楽しむ気分。進んでリスクを取る態度がグラマラスでスリリングな装いに誘うシーズンが幕を開けます。

宮田 理江

執筆者:宮田 理江

レディースファッションガイド


ユーティリティーコンフォート


◆rag & bone(ラグ & ボーン)

rag & bone 2016-17年秋冬NYコレクション

rag & bone 2016-17年秋冬NYコレクション


rag & bone 2016-17年秋冬NYコレクション

rag & bone 2016-17年秋冬NYコレクション


アウトドアやワークウエア、ミリタリーなどの要素を持つ「ユーティリティー」のテイストは無骨さを一段と薄め、しなやかさを高める。着心地のよさを重んじる「コンフォート」の流れと重なり合って、アクティブ感と使い勝手を同居させる。タフさや男っぽさは控えめにして、ナチュラルなフォルム、穏やかな質感を目に残す。ロングトレンド化したミリタリーの残り香は帯びつつも、シーンを選ばないスタイリングに進化を遂げる。

ヘビーに見せないライト系アウターが秋冬ルックをポジティブに彩る。ブルゾンやスタジアムコート、マウンテンジャケットなどの羽織り物はボディーをくるみすぎず、軽やかなレイヤードに導く。ユーティリティーアイテムに由来する実用性は備えながらも、ムードを固定しないさじ加減は、自在の組み立て「スポンテニアス」に生かしやすい。

(画像協力)
rag & bone

全体に着こなしの「自由度」が上がる点が16-17年秋冬シーズンの風向き。むしろ、従来のシナリオ通りのコーディネートは野暮ったく映る可能性すらある。ずらし、崩しを取り入れ、遊び心や茶目っ気を発揮して、着慣れた組み合わせを「解体」するようなチャレンジ精神が試される。組み立てで意識したいのは、ワントーンでまとめてしまわない「こなれ顔ミックス」。今までのコーデの「公式」に、摩擦を起こしかねないアイテムを差し込むと、かえってテイストに深みが増して、大人のエレガンスを印象づけやすくなるはずだ。

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