ファミリーいちのスポーツ野郎か?
ことライディングに関して、気になるのはその足まわり……ホイールサイズでしょう。ライダーのポジショニングは実にニュートラルなのですが、2015年以前のフォーティーエイトと同じ前後16インチのスポークホイール&ファットタイヤというのがポイント。フォーティーエイトでは、フロントタイヤの重さに引っ張られて右左折時に必要以上に切れ込むというネガティブな動きを経験しました。このフロントタイヤを見ると、どうしてもそのときのイメージが頭に浮かんできてしまいます。
ところがいざ走り出してみると、フォーティーエイトと同じ足まわりとは思えないクイックでスポーティな動きに驚かされます。かなりライダー寄りになったハンドル位置とミッドコントロールステップにより、バイクに対して適切な加重をかけられるポジションになっているのです。ホイールベースの長いクルーザースタイルではあるものの、その重心位置の低さから、絶妙なバランスとなる組み合わせになっているよう。
このクラスだとクルーザーとして活用されることが多いと思いますが、スポーツバイクとしても楽しめる側面を持ち合わせているXL1200C。カスタム次第で違った表情のバイクへと変身してくれそうですね。
ボルトオンカスタムで七変化!
"フォーティーエイトの一歩手前"と評したこのXL1200C。せっかくだからそのビッグタンクはそのままに、オンリーワンのクルーザースポーツとして好みのマシンへとカスタムするのが向いているのではないでしょうか。こちらのように、スポーツライドをイメージしたオリジナリティあるボルトオンカスタムがよく似合いますね。ギラッと輝くメッキボディを活かせたら、フォーティーエイトやセブンティーツーにない個性が放てること間違いなし。
いわゆる「寸止めの美学」が込められたXL1200Cには、オーナーの好みや趣向を全面的に受け入れつつ、ワンランク上のスタイルを実現してくれる懐の深さがあります。そう、カスタムの醍醐味を教えてくれるマシンとも言えるのです。それでライディングパフォーマンスも高いわけですから、現ラインナップで新たなスポーツスター像を確立したモデルと言っていいのかもしれません。
[HARLEY-DAVIDSON XL1200C Sportster Custom SPECIFICATIONS]
全長/2220mm
全幅/845mm
全高/1140mm
ホイールベース/1520mm
加重時シート高/725mm
車両重量/265kg
エンジン型式/Air-cooled, Evolution
排気量/1201cc
フュエルタンク容量/17L
フロントタイヤ/130/90 B16 M/C 73H
リアタイヤ/150/80 B16 M/C 77H
【メーカー希望小売価格】(消費税8%込/2016年3月現在)
[ビビッドブラック] 146万円
[チャコールパール] 148万2000円
[スーペリアブルー] 148万2000円
[ミステリアスレッドサングロ / ベロシティーレッドサングロ] 150万4000円
[ディープジェイドパール / ビビッドブラック] 150万4000円
[アンバーウイスキー / ビビッドブラック] 150万4000円