至高のゼロスタイルハーレー・ロードホッパー Type2
ハーレーダビッドソンのエンジンを搭載した日本のメーカーによるバイク、ロードホッパー。それだけ聞くと「え?ホンダ?ヤマハ?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。「プロト」という愛知のメーカーが手掛けたバイクで、いわゆる量産型カスタムハーレーという表現が当てはまるかと思います。
現在ハーレーはエンジンを単体で販売しており、ロードホッパーはそのハーレーのエンジンをベースに組み上げられたバイクです。なので、鼓動やトルク、そしてスタイリングはハーレーそのもの。日本では馴染みが薄いエンジンそのものを製造・販売するS&S社の存在はアメリカではポピュラーなもので、そのエンジンをベースに、和製カスタムハーレーとして販売されているというわけです。
リジッドフレームにピーナッツタンク、エイプハンガーなど、カスタムハーレーを見てきた人にとっては馴染み深いトラディショナルなスタイルが魅力のロードホッパー。それも、ただビンテージスタイルを踏襲したのではなく、日本人カスタムビルダーによってアレンジされた「ゼロスタイル」と呼ばれるフォルムを最大の特徴としています。
世界が注目したゼロスタイル
ゼロスタイルを生んだのは、今や世界にその名を轟かせるカスタムビルダー木村信也さん。B'zのボーカリスト稲葉浩志さんやハリウッドスターのブラッド・ピットさんなど、多くの著名人がバイクカスタムを依頼するほどの御仁です。1992年、木村信也さんを代表とする「ゼロエンジニアリング」というカスタムショップが愛知県に誕生し、彼の手によって生まれたゼロスタイルは日本でも一大ムーブメントを巻き起こし、海を越えて世界に知られるスタイルとなっていきました。ゼロスタイルの特徴は、ガチョウのように首が突き出した「グースネック」と呼ばれるリジッドフレーム、そして前後に極太タイヤを備えた足まわりからなるフォルム。
そんな「ゼロエンジニアリング」を設立したのがプロトで、木村さんが生み出したゼロスタイルを量産化したものがこのロードホッパーなのです。
ハーレーダビッドソンの醍醐味と言えば、やはりカスタム。それがゼロスタイルのコンプリートモデルとして手に入るという夢を実現させたのが、このロードホッパー。その乗り味はいかに?早速試乗させていただけたので、そのインプレッションを次ページにて。
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