ヒーターの電源が一日中通電されることもなくなり、電気代も節約され、熱帯魚を管理しやすい、うららかで過ごしやすい季節となりましたね。しかし、まだまだ朝晩の冷え込みは厳しく、最高気温と最低気温の差が10℃以上もあるといった事も珍しくありません。真冬のように設定温度との差が、20℃も開くといったことは稀でしょうけど。
この時期、金魚などのヒーターで温度管理されていない水槽では、病気の発生が多く見られます。人間でも季節の変わり目には風邪をひきやすいように、魚にもこの事は当てはまります。
では、何故この時期に、病気の発生が多く見られるのでしょう。
恒温動物である人間は、外気温に関係なく体温は一定に保たれています。しかし、金魚など魚類の仲間は、自身で体温の調整をおこなえません。つまり、水温が高くなれば体温も高くなり、水温が低くなれば体温も低くなってしまいます。拠って、水温(体温)の変動が激しいと体調を崩してしまう事に繋がるのです。
この時期に最も多く見られる病気には、「白点病」が挙げられます。名前のとおり体のあちらこちらに、白い点々が付く病気です。この病気は、熱帯魚、金魚を問わず、最も観賞魚の罹る病気の1つでもあり、人間で言うところの風邪のようなものです。人間の風邪と同じく、罹るのも簡単なら治療も比較的容易です。しかし、余り軽視するのも問題で、伝染力が強力な為、適切な処置を施さないと水槽内の魚が全滅、ということにも成りかねません(人間の風邪もそうですよね。初期症状で治療しておけば、すぐ回復しますが、悪化すれば「肺炎」にもなりかねません)。