家計簿・家計管理/家計管理の基本

節約上手な人は投資も成功しやすい?その共通点とは?

節約上手な人は投資の成功率も高いということはご存じでしょうか?節約と投資から生まれる相乗効果が資産形成に良い影響を与えていきます。節約と投資のマトリックスを大公開!

二宮 清子

執筆者:二宮 清子

家計簿・家計管理ガイド

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節約上手は投資上手?

節約と投資で大成功!

節約と投資で大成功!

以前、私がとことん節約生活を始めた時、同時進行で「投資」を始めました。節約と投資を同時進行させることである不思議なことに気づきました。それは「節約が上手になるほど、投資で利益を出すことができるようになった」ということです。

私以外でも多くの個人投資家を見ていますが、節約家で金銭感覚が良い人は比較的投資でも成功しています。なぜなのか?
 

節約と投資の共通点その1 底値を知る

その理由を私なりに考えてみると、節約と投資にはある共通点があることに気づきました。節約をするには、食品や日用品等の値段を知る必要があります。特に知っておくべきことは「底値」です。節約の鉄則は「使用頻度の高いものほど、底値で買う」です。なので、当時は「底値表」という食品や日用品等の底値を一覧表にしていました。どこのスーパーでいつ安くなるのか?といった底値を頭にたたき込むことは節約主婦にとって当然のことです。

これまで298円でマヨネーズを買っていたので100円台でマヨネーズが買えることを知った時は快感でした。170円で買ったマヨネーズが130円で売られていた時は逆に悔しい思いをしたものです。日々損得勘定を考えながら買い物するので商品の値段は次第に頭にたたき込まれていきました。底値が頭に入るとバーゲンセールや割引シールが貼られていても、本当に安いのかどうか判断できるようになります。元の値段を高く設定し、そこから割引やセールとうたった商品もありますので、それらの販売戦略に騙されません。

一方の「投資」では、当時は株式投資をメインにしていたので、「安く買って高く売る」ことで売却益を出します。だからこそ、買おうとしている銘柄が今安いのかどうか?ということがとても重要になります。長期のチャートを確認し、過去最低の底値になっていたら買い場です。

数百という企業のチャートを見ていたらどこかしら、底値になっている銘柄を見つけることができます。しかし、傷みかけのレタスを半額で買っても使い物にならないように、「安かろう悪かろう」では最悪上場廃止になるリスクもありますので、四季報などを確認しながら売上や財務を確認し、投資判断します。
私の投資判断の基準は以下のようになります。

1、 底値であること
2、 財務が健全であること
3、 応援したい好きな企業であること

底値で買うことのメリットはすでにすごく安くなっているので、損をしても値下がり幅が小さく損失が少ないことです。株式投資は「上がれば下がる、下がれば上がる」といった波乗りであることを理解していれば、底値で買ったものはかなりの確率で上昇していくので利益が出しやすいのです。
 

相場観を身に付け、値段と価値の違いを知る

節約と投資で小さな成功と失敗を繰り返しながら金銭感覚と相場観を身に付けていくと、「値段と価値」の違いにも気づくことができます。日々の買い物でも本来の価値より不当に値段が下がっているものを見つけた時はラッキーです。金融商品や不動産でも時々、本来の価値より不当に値下がりしている「お宝銘柄」「お宝物件」に気づくことができるようになります。
 

節約と投資の共通点その2 成功の鍵は「強いメンタル」

節約生活はいわゆる「欲望との闘い」です。ダイエットと同じように、欲望に打ち勝つ「強いメンタル」を作り上げることが節約生活の成功の鍵となります。

感情面が不安定だった私はこの節約生活に鍛えられ感情面の安定化を図ることができました。感情面が不安定なままだと、子育て中の主婦はうつ状態に陥ることもあります。子どもや家族のためにも良かったと思っています。

ダイエットと同じように節約も失敗やリバウンド、停滞期があります。しかし、「失敗は成功のもと」と捉え、我慢も楽しみに変えながら、自分と家族の未来のために前向きな姿勢で続けることができました。

強いメンタルを作る秘訣に、「人の目を気にしない」ことがあります。人は「他人と比較」することで、自分を潰してしまいます。上には上がいますので、他人との比較をやめない限り、永遠に他人によって感情を支配されます。

節約をすることは「生活のレベルを下げる」ことですが、生活のレベルを下げることが自分の価値を下げるわけではありません。私は「人がどう思うかではなく、自分らしい人生を歩む」と腹を決めたことで、強いメンタルを作り上げることができました。

一方、投資では自分のお金が減ったり増えることで、その度に感情も大波小波と揺れ動きます。株価が上昇したら「もっと上がるかも!」、下落したら「明日はきっと戻してくれる」と、人は自分の都合の良いように考えてしまうものです。

さらに悪い事に、自分の都合の良いように動かなかった時には、沸騰したヤカンのように頭に血が上り、適正な判断ができず、さらに資金投入し損失が膨らんだり、塩漬けにして「見なかったことにする」という状態になったりすることがあります。

大抵上昇する時はゆっくりですが、下がる時はビルから飛び降りる位の勢いで株価は動くことが多くなります。市場参加者の心情や思惑が現れているといえます。投資でメンタルを強くするには、知識と経験を積み相場観を身に付けることが大切です。そして、上手に自分の欲望やお金を失う恐怖をコントロールしできる「強いメンタル」を作り上げることが、投資における成功の鍵になります。
 

節約と投資の共通点その3 メリハリや分散で資産と精神の安定を図る

節約生活は「我慢大会」ではありません。メリハリをつけて、自分の欲望や感情面を満足させ、精神面を安定に導くことが長続きの秘訣です。

食事作りも面倒くさい時に外食や惣菜で済ませれば簡単ですが、自分で作るよりお金がかかります。人は弱いものなので「今日は頑張ったから……時間がないから……疲れてるから……」等の言い訳をしながら、つい楽な方を選択し結果的にお金を使い、後悔してしまう。これでは節約生活に疲れてしまい失敗に終わります。
 

時間がない時、疲れた時のレシピを持つ

このようにならないためにも、節約生活を成功させるためには「時間がない時、疲れた時」には「5分でできる、焼くだけで完成する食材」を冷凍庫に常備しておくことや「困った時のカレー」といった常備の食材で確実に家族が喜ぶレシピといった「逃げ道」を準備してくことが大切です。
 

ご褒美やプチ贅沢は現金を使わない仕組みを作る

ご褒美でお金を使いそうになった時は、懸賞や株主優待等で頂いた商品券を活用して手元の現金を減らさず、プチ贅沢できるようにしました。人は精神面で自分に打ち勝つことができなければ、節約生活は成功しません。

一方、投資では分散投資をすることで、精神面の安定を図ります。為替の影響を受けやすい外需や輸出関連銘柄は、円安になれば株価が上昇し、円高になれば株価は下落します。これに対し、内需や輸入関連銘柄は円安になれば株価は下落し、円高になれば株価は上昇します。

このような特性を理解し、分散投資をすることで資産の安定を図るとともに精神面の安定を図ります。

人はお金が減ると不安になりますが、増えても今度は減る恐怖や不安に襲われます。増えても減っても不安を抱えるものなので、精神面を安定化させつつ、資産を上手に増やしていくには分散投資がとても重要になるというわけです。

多くの個人投資家を見ていますが、金銭感覚が良い人は比較的投資でも成功しています。なぜならお金に対する姿勢が一貫しているからです。お金は「幸せに豊かになるための1つの道具」であり、節約や投資はその手段であるにすぎません。「貧乏だから節約が必要、お金持ちだから投資をする」という考え方ではなく、「お金があってもなくても、節約や投資は自分のために必要だからする」という一貫性が成功に導いているのです。

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