落ち着いたレッドカーペットの敷かれたグリーン車
9号車はグリーン車。赤茶系のシートが並ぶ。真ん中の通路はレッドカーペットが敷かれ、高級感のある落ち着いた雰囲気を醸し出している。グリーン席は30席。E351系の50席に比べると大幅減だが、「あずさ」「かいじ」用のE257系の28席に比べると若干増えている。9号車松本寄りのかなりの部分に座席はなく、多目的室、車掌室、洗面所、車椅子対応の大型トイレで占められている。常磐線「ひたち」「ときわ」用E657系のグリーン車と似たような車内の配置だ。
グリーン車は、先頭車以外の普通車と異なり、走行中の振動を減らすフルアクティブ動揺防止装置が搭載されているとのことだが、今回は停止中の車内を見学しただけなので、乗り心地は体験できなかった。
営業運転が待ち遠しいE353系「あずさ」
E353系は、とりあえず完成した1編成を使って各種走行試験を繰り返すという。カーブや勾配のきつい中央線にあって、新機軸を取り入れた新型車両がどう対応できるか、慎重に見極め、フィードバックした上で量産車製造に取り掛かる模様である。そのため、まだ営業開始時期の正式な発表はない。ともあれ、かなりのイメージチェンジとなった「あずさ」用特急電車。信州へE353系に乗って旅するのが待ち遠しい。
<参考>
中央線新型特急電車(E353系)量産先行車新造について(JR東日本のリリース)