鉄道/鉄道デビュー・開業情報

中央線特急あずさの新型車両「E353系」公開(2ページ目)

JR中央線の看板列車特急あずさ。とくに現行の「スーパーあずさ」用車両は、デビュー以来20年、そろそろ引退の時が近づいてきた。そこで、JR東日本では後継車両を新製、このほどE353系電車が1編成落成し、報道陣に公開された。幸い、新型車両を目のあたりにし、車内を取材することができたので、詳細にレポートしよう。

野田 隆

執筆者:野田 隆

鉄道ガイド

落ち着いたレッドカーペットの敷かれたグリーン車

グリーン車車内

落ち着いた感じのグリーン車車内


9号車はグリーン車。赤茶系のシートが並ぶ。真ん中の通路はレッドカーペットが敷かれ、高級感のある落ち着いた雰囲気を醸し出している。グリーン席は30席。E351系の50席に比べると大幅減だが、「あずさ」「かいじ」用のE257系の28席に比べると若干増えている。9号車松本寄りのかなりの部分に座席はなく、多目的室、車掌室、洗面所、車椅子対応の大型トイレで占められている。常磐線「ひたち」「ときわ」用E657系のグリーン車と似たような車内の配置だ。
大型トイレ

車椅子利用も可能な大型トイレ


グリーン車は、先頭車以外の普通車と異なり、走行中の振動を減らすフルアクティブ動揺防止装置が搭載されているとのことだが、今回は停止中の車内を見学しただけなので、乗り心地は体験できなかった。

営業運転が待ち遠しいE353系「あずさ」

 


 
松本行きスーパーあずさ

E353系松本行きスーパーあずさ、早く乗りたい


E353系は、とりあえず完成した1編成を使って各種走行試験を繰り返すという。カーブや勾配のきつい中央線にあって、新機軸を取り入れた新型車両がどう対応できるか、慎重に見極め、フィードバックした上で量産車製造に取り掛かる模様である。そのため、まだ営業開始時期の正式な発表はない。ともあれ、かなりのイメージチェンジとなった「あずさ」用特急電車。信州へE353系に乗って旅するのが待ち遠しい。
現行の「あずさ」

現行の「あずさ」E257系(左)とE351系(右)

<参考>
中央線新型特急電車(E353系)量産先行車新造について(JR東日本のリリース)

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