「自分がどんな本能に突き動かされているか」を知ろう
タイプによるベストな貯め方の違い
――“自分の性格に合った貯め方”を知るには、どんな方法があるのでしょうか?
中嶋真澄さん 私たちは、無意識のうちに本能的な欲求に突き動かされて行動しています。本能はその人らしさを形作る性格の土台となっているもので、1.自己保存本能2.性的本能3.社会的な本能の3つに分かれ、本来、誰もが持ち合わせているものです。ですが、“どの本能を満たすことを優先しているか”は、人それぞれ違います。この「自分のなかで優位になっている本能」を知ることで、個々人の行動を突き動かす心の習慣がわかり、その思考や行動、習慣に合わせた貯め方をみつけることができると思います。
――「3つの本能」タイプについて、詳しく教えてください。
中嶋さん まず、「自己保存本能」というのは、個体の生命維持に関わる本能であり、自分のテリトリーを守り、居場所を確保する巣作りの本能です。例えば、生きていくために必要な財産の確保、自分の身の回りを快適にすることを求めるといったものですね。この本能が優位な人は、安心安全を最優先に考えます。派手なことより地味なことを好み、行動範囲も狭い。一人の世界を大切にするマイペースな人ですね。
続いて、「性的本能」は、発情期のオスとメスが求め合うようなエネルギッシュな本能で、この本能が活性化している人はセクシャルタイプです。とはいえ、特に異性や性に関心が高いということより、好奇心が強く「強烈なことにひかれていく」人です。趣味や仕事、恋人など、何かに没頭しやすい情熱的な肉食派で、人間的に“濃い”印象を受けるタイプに多いですね。
3つめの「社会的な本能」というのは、群れをつくる本能です。本来動物の多くは、単独行動よりも、群れで暮らしますよね。そのほうが、生き残れる確率が高くなりますから。人間もまた、昔から集落を作って生活し、そのなかでは、個人がそれぞれ役割を果たすことで、集団に守られてきました。ですから、「社会的な本能」が強い人というのは、なんらかの組織やグループに所属し、その一員であることで、安心や安全を得ようとする傾向が強いソーシャルなタイプです。人とのつながりやお付き合いを重視し、社会性が発達しています。友人の数は多いのですが、濃密な付き合いは好みません。広く浅くの交友関係を望む人です。
★自分の本能タイプを知るチェックテストで判定してみましょう!
教えてくれたのは……
中嶋真澄さん
取材・文/西尾英子