rag & bone(ラグ & ボーン)
ミリタリーの本質は武骨さや機能主義にあるが、新スタイリングはあえてそこに背を向ける。カーキ系の色味や男性的なフォルムにはミリタリーの残り香をとどめつつも、デコラティブ(装飾的)な襟や上質な生地感で、これまでとは一線を画していく。しんなりとした質感や、つやめいた風合い、リッチ感を帯びた仕立てなどでも「脱マニッシュ」のトーンを示す。ことさらに「軍隊」ムードを押し出すのを避け、ほのかに空気感だけを帯びさせるのが、新ミリタリーの立ち位置。ランジェリーのようなスカートに、真逆の紳士風パンツという意外な相性を引き出した、細身パンツと膝丈スカートを重ねるボトムスレイヤードも目新しく映る。性別にとらわれない「ノージェンダー」の流れも招き入れて、しなやかにまといたい。
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