ホームシアター用4Kプロジェクターの最新トレンドとは
4Kプロジェクターはまだ高級品。各社はフルHDモデルを核に、上位モデルとして4K対応製品をラインナップしています。よって、どのメーカーのどの製品も、画質を優先した高品位タイプが中心です。ではまず、製品選びの鍵となる機能トレンドを、ポイント別に見て行きましょう。
■映像デバイス
4Kは高精細&高画質が命です。4K映像を作り出すデバイスや仕組みには違いがあり、把握しておきたいポイントです。
ソニーは反射型液晶(LCoS)の一種で、4096x2160画素を持つ独自のSXRDパネルを採用しています。
JVCとエプソンの主力モデルは、フルHD解像度(1920x1080画素)を持つ反射型液晶デバイスに、画素を斜めに4分の1ズラす素子を組み合わせることで、3840x2160画素相当の解像度を実現しています。画素をズラす方式はコスト面で有利な一方、現時点では3D映像投写時はフルHD解像度になってしまうなど不利な点もあります。
予算や用途で決めると良いでしょう。
ほか、DLP方式も、2,716×1,528あるいは1,920x1,080画素のDMDデバイスを用い、画素ズラしによる4K解像度を達成。2018年は、DLP方式を採用する数多くのプロジェクターブランドから、比較的安価な4K対応モデルが続々と登場しそうです。
■HDCP2.2への対応状況
著作権が保護された4Kコンテンツを受け取るには、HDMI入力が「HDCP2.2」という規格に準拠している必要があります。最新製品は殆どが対応していますが、入力2系統のうち1系統のみ対応など、モデルによって差異がありますので、注意が必要です。古い製品の中には非対応品もありますので、中古品などを入手する場合は、しっかり確認しましょう。
現行の地上・BS/CSによる2K放送やBDを視聴するだけなら、HDCP2.2は不要です。今後の4K放送やUHD-BD(4Kブルーレイ)を視聴するには、HDCP2.2対応は必須です。
■HDR対応
Ultra HDブルーレイはもちろん、4K時代は放送も配信も「HDR」対応がトピック。HDRに対応した製品を選びたいものです。
なお、HDR技術には、「HDR 10」、「HLG」、「Dolby Vision」などの方式があります。対応状況はメーカーやモデルで異なり、また、発売後にアップデート対応する製品などもありますので、購入時に確認を!
■設置性などの詳細もチェック!
プロジェクター選びは、希望のサイズの映像が、希望の位置に投射できるかどうかという「設置性」の確認も重要です。
投影サイズを調整する「ズーム」や、位置を調整する「レンズシフト」の範囲をチェックしておきましょう。メーカーのホームページでは、シミュレーションやイラストなどで分かり易く示していますので、利用をおすすめします。
次ページから、各社各モデルの特徴とおすすめのユーザー像を具体的に見ていきましょう。