ノーマルモデルは希少で価格も高騰気味
現役当時から人気が高く、かなりの台数が生産されたXL1200S。ゆえに程度のいい中古車両が多いのでは?と思いきや、実はまったくの反対で、今やストック状態のXL1200Sに出会えるのは極めて稀、見つけてもその高いレア度から価格が高騰気味です。安心して買えるという観点での相場は100~110万円前後。中古車ながら、新車が買えちゃう価格帯ですね。
ストックモデルが少ないということは、かなりカスタムされたモデルならあるということ。基本的にマフラーやハンドル、シートあたりは前オーナーによってカスタムされており、なかにはショップによってフルカスタムされたものも。人気があって新車として市場に出回ったがゆえに、さまざまな手が加えられているものも多いのです。
価格が安い中古車両は、「走行距離がかなりのもの」や「かなりカスタムされている」、「ところどころにダメージが残っている」といった要素が見受けられます。特にこのXL1200Sについては、ファンの間では「ストックのスタイルが美しい」と言われているだけに、カスタム度合いが少ないものほど価格が高くなっている模様。人気モデルの宿命ですね。
ツインプラグの高年式モデルは人気が集中?
XL1200Sは、以下の2タイプに大きく分けられます。[1996~1997年式] シングルプラグ仕様
[1998~2003年式] ツインプラグ仕様
ツインプラグ仕様はシングル仕様に比べて馬力がアップしているモデルなので、よりパワフルなライディングを楽しめることから非常に人気が高いです。なかでもさまざまな改善点をクリアした高年式モデルは信頼性が高く、しっかりとメンテナンスされていれば安心して乗ることが可能です。
プロショップに希望の一台を探してもらう!
ネットでとことん調べて、希望の条件に合ったモデルを捜し出す……のも買い方のひとつですが、これほどのモデルになると、やはり当たり外れが出てしまうもの。そこでオススメするのが、懇意にしている、もしくは最寄りのプロショップに希望の車種を探してもらうという方法です。プロショップとは、エヴォリューション専門店やスポーツスター専門カスタムショップなどのことで、ご自身の予算や条件を伝え、希望の一台を探してもらうのです。それぞれのショップには独自のネットワークがあるので、一般人では見つけられない一台を掘り出してくれることが結構あります。「ハーレーは壊れやすい」なんて言われたのははるか昔のことですが、“安心を買う”という意味で信頼できるショップにまかせるのは最良の手と言えます。
クルーザーとしての能力を高めた現行ラバーマウントスポーツスターとは異なり、どちらかと言えば1200ccという大排気量モデルながら街中を軽快かつトルクフルに走れるストリートバイクといった趣のXL1200S。まだ掘り起こされていない極上車が眠っている可能性は高いので、「これに乗りたい!」と決めた人は根気よく探し出しに行ってみてください。
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[取材協力]
リグニス東京