羽越本線の観光列車「きらきらうえつ」
羽越本線には、絶景車窓や沿線の旅を楽しむための観光列車「きらきらうえつ」が、新潟~酒田間で週末を中心に走っている。特急「いなほ」と比較する意味もあって、帰路となる、酒田から新潟まで「きらきらうえつ」に乗ってみた。
この列車が登場したのは、2001年11月。数ある観光列車の中では、老舗的存在である。「きらきら」とまばゆいような車体は、旧国鉄形特急電車を大改造したもので4両編成。そのうち2号車は和風の茶屋があるテーブル席のラウンジ。車内で注文した飲食物をすぐにテーブル席で味わうという、かつての食堂車気分一杯の空間だ。
1号車と4号車の運転台後ろには、簡易展望スペースがある。「いなほ」の展望ラウンジをさらに簡素にしたような造りで、これはJR東日本の観光列車に標準装備の施設ともいえる。
乗り得列車「きらきらうえつ」
「きらきらうえつ」は、観光列車らしく、あつみ温泉と村上の間にある笹川流れ界隈の鼠ヶ関(ねずがせき)、府屋、勝木(がつき)、桑川といった特急が停まらない駅にこまめに停まっていく。その代わり、「いなほ」が停車する坂町、中条は通過である。
「きらきらうえつ」は、元特急車両だけあって、座席はリクライニングの利いた心地よいシートだ。それでいて、快速列車なので、運賃以外は、格安の指定券520円のみ。新潟行きの酒田からの所要時間は2時間20分、「いなほ」の2時間10分程度と比べて10分程度の差であるから、乗り得列車といえるのではないだろうか。
<運賃・料金比較>
新潟~酒田
自由席特急券(1730円)+運賃(3020円)=4750円
普通車指定席特急券(2250円)+運賃(3020円)=5270円
グリーン車特急券(3790円)+運賃(3020円)=6810円
きらきらうえつ指定券(520円)+運賃(3020円)=3540円
<関連サイト>
きらきらうえつ (JR東日本新潟支社公式サイト)