ハーレーを生み出した母国を走る!
ハーレーオーナーはもちろん、ハーレーダビッドソンに憧れる人なら夢見るであろう“ハーレーダビッドソンでアメリカを走る”という理想のツーリング企画。現在、ハーレーダビッドソンジャパン傘下の正規販売店をはじめとするショップが、海外旅行ツアーの一環としてこうした企画を催しています。一般的な海外ツアーだとバスなどの車窓から景色を見るだけですが、実際にオートバイで走ると、日本では体感できないアメリカ特有の気候や雰囲気、迫力をダイレクトに感じ取ることができるのです。そんな『Born to be Wild!』の世界への第一歩をご紹介しましょう。
国際運転免許証とクレジットカードが必須
海外へ行くわけですので、パスポートが必要なのは当然ですが、合わせて国際運転免許証を事前発行しておかねばなりません。もちろん日本における運転免許証(大型自動二輪免許)を保有していることが前提ですが、「この人はこの乗り物を操る技術を有していると認めます」という日本のお墨付きとなる証書なのです。住所地の公安委員会が管轄する運転免許試験場(運転免許センター)や、住所地を管轄する警察署(一部は不可)にて発行してくれます。「パスポート」「運転免許証」「顔写真一枚(現地で撮影可)」「手数料2,650円」を持って、上記の場所へ赴けば、数十分ほどで発行してくれます。
もうひとつ必須なのが、クレジットカード。それも、VISAやMASTERといった海外で通用するクレジットカードです。JCBなど国内向けクレジットカードだと、現地ではレンタルを受けつけてくれないことも。それと、キャッシュ(現金)も不可です。カード社会たるアメリカゆえでもありますが、カードを介して利用者の社会的地位を保障しようというもの。
それと、必須ではありませんが、できれば使い慣れたヘルメットとライディンググローブ、ライディングウェアなどを持参することをオススメします。現地でも買ったりレンタルしたりできるようですが、見慣れない国を走ることを考えると、できるだけ使い慣れたものを持っていくのがベスト。荷物的にはかなりかさばりますが、ここは頑張って持っていった方がいいでしょう。
行き先はカジノの街、ラスベガス!
現地で乗るハーレーはもちろんレンタル。ではどこで借りられるのか? 行き先は、アメリカ合衆国ネバダ州にあるカジノの街、ラスベガスです。日本(成田、羽田、中部、関西などの国際空港)からラスベガスへの直行便はありませんので(2015年5月現在)、まずはカリフォルニア州ロサンゼルスへ飛び、そこからラスベガスへと乗り継ぎます(他、シアトルやソルトレークシティでのトランジットも可)。飛行機乗り継ぎなら一時間ちょっと、クルマで行くと4時間は要します。東京~名古屋ぐらいの距離感ですね。
ハーレーダビッドソンのレンタルを実施しているのは、本国ディーラーのラスベガス ハーレーダビッドソン。実はロサンゼルスをはじめ、正規店以外でもオートバイのレンタルを取り扱っているショップがいくつもあります。H-D正規店だと最新モデルを借りられますし、それ以外だと他メーカーやちょっと古いモデルを貸してくれます。アメリカで乗りたいバイクをいろいろ探してみるのもいいですね。
こちらのラスベガスH-D、ショップのオープンは朝8時からですが、レンタルコーナーはそれより一時間早い朝7時から夜7時まで受け付けているのです。1Dayレンタルなら最大12時間は借りられるという嬉しいシステム。
貸し出している車種はこちらのモデル。価格は1Day(日帰り)で165ドル、ウィークリー(一週間)で980ドル(2015年5月現在の設定)。このほか、スポーツスター2モデル(1Day:100ドル、Weekly:599ドル)、ハーレーの三輪モデル トライク(1Day:225ドル、Weekly:1200ドル)も扱っていますが、アメリカを走るのにスポーツスターじゃちょっと物足りなさすぎるので、割愛しました。
ここで、「国際運転免許証」「クレジットカード」が必要になります。そして契約書を交わせば、貸し出しOKとなるのです。
ようやくハーレーでアメリカを……というところですが、その前に知っておかねばならないことがあります。それは、「日本と違うアメリカのハーレー」、そして「アメリカの道路事情」について。クルマで走る際にも役立つことですので、ぜひお読みください。
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